お正月太りは存在する!

フード・ディレクターの川上ミホさん
フード・ディレクターの川上ミホさん

 講演後半は、フード・ディレクターの川上ミホさんが登壇しました。「年末年始身体にためない食べ方講座」として、年末年始シーズンの体重コントロールがしにくい時期に体脂肪をためにくい食べ方を覚え、太らず健やかに2017年をスタートできるアドバイスをレクチャーしてくれました。

 「冬は体脂肪をためやすいシーズンです。200万人が利用している『わたしムーヴ』という健康管理のアプリのデータによると、お正月のあとに体重がぐっと増えていることが分かります。こういうアプリを使って体重の増減に敏感な方たちは、慌てて減量に励んでいますね。お正月太りというのは存在します」(川上さん)

 冬は寒さで歩数が減ることもありますが、大きな原因はやはり食生活なのだとか。普通の飲み会で1200キロカロリーから1600キロカロリー、きちんとしたフレンチのフルコースだと2000キロカロリーを超えるというような数字もあります。これにビールやワインなどのアルコールを加えると、さらに高いカロリーを摂取していることになります。

外で食べるときには「ベジタブルファースト」! シメのラーメンは美容の大敵!

 余分なエネルギーの吸収を防ぐには、「食べ方」も大きなポイントなのだとか。

 「食べ始めは血糖値が上がりやすいので、お酒を飲む前にまず野菜を食べましょう。食物繊維が血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。また野菜をよく噛むことで満足感を得やすく、ドカ食いを防ぐ効果もあります。外食では食物繊維が不足しがちですが、最初に野菜を食べることを習慣化することで、摂取する量を増やすことができます。乾杯したら、すぐに野菜。これだけで大きく違いますよ」(川上さん)

 川上さんによると、アルコールを一気に摂取すると、前頭葉が麻痺して抑制がきかなくなり、どんどん水分を欲するようになります。それをお酒で補ってしまうとさらにカロリーの摂取が増え、酔いやすくなる悪循環になるといいます。また、飲み会の「締めのラーメン」は美容の大敵です。つい食べてしまうことを防ぐためにも、アルコールを1杯飲んだら、その半分から同量くらいの水を飲むことがおすすめなのだとか。

 「食べ物のダラダラ食べにも注意をしてください。飲み会の席に長時間いると、目の前にあるものをつい口にしがち。何をどれぐらい食べたか覚えておいたり、野菜スティックや枝豆などを近くに確保しておいたりするといいですよ」(川上さん)