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万人と良い距離感で付き合うための「言葉の武器」とは

2016年6月20日

晴香葉子著『言葉って不思議だと思いませんか?』

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落ちこんでいるときに元気がもらえたり、新しい視点が得られたり‥‥‥ときには、人生が変わるほどの大きな力を持つ「本」。広告代理店のクリエイティブプロデューサーとして数多くの「人の心を動かす言葉」を生み出してきたひきたよしあきさんによる『あなたを変える「魔法の本棚」』連載では、読むたびに自分の個性や知性が磨かれ、人生が前向きに変わっていくことを実感できる“特別な1冊”を厳選して紹介していきます。

◆今回のことば

「言葉は、相手の取りたいように取られてしまうもの」

――言葉って不思議だと思いませんか?より

「言葉って不思議だと思いませんか?」(晴香 葉子 彩雲出版)

 “言葉の意味と本心は、別のところにある”

 多くのみなさんが、これを実感していることでしょう。

 例えば上司が、「分かった、分かった」と言います。

 これを「十分理解した。了解し、あなたの意見を認めた」なんて言葉通りにとったら大間違い。上司はただあなたの話を早く切り上げたいばかりに「分かった」と言っています。分かったどころか、基本的な意見が合わないので「これ以上話を聞きたくない!」という意思表示として「分かった」を使うことがあるのです。

 これを言葉通りに受け取って「上司も納得した」「上の了解もとっている」と思って行動した結果、思わぬ恨みや反発を買うことがあります。

 言葉って、ほんとに不思議ですね。

 作者の春香葉子さんは、心理学者の立場から日本語のもつ「本質的な不確実性」について語っています。

 もうひとつ例をあげましょう。

 「私、傷つきました」という言葉。このときの「傷つく」は、プライドや心に外傷を与えられたという意味ばかりではありません。

 「言われたくないことを言われたとき、そして言い返せなかったとき」にこの言葉がよく使われると春香さんは解説します。「傷つく人」というのは、指摘されることに敏感で、そこから逃げようとする傾向があります。この心理を知って人の話を聞くと、また違った風景が見えてくるものです。

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Profile
ひきたよしあき
ひきたよしあき
博報堂クリエイティブプロデューサー。早稲田大学卒業後、博報堂に入社。クリエイティブ局で、CMプランナー、クリエイティブ・ディレクターを経て現職。明治大学で教鞭をとるかたわら、朝日小学生新聞にコラムを連載。年間約1000本のコラムをfacebookに投稿し、幅広い世代から圧倒的な支持を得ている。著書に、「あなたは言葉でできている」(実業之日本社)「ゆっくり前へ言葉の玩具箱」(京都書房)。facebook:www.facebook.com/yohikita
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