自分磨きに大切な二つのこと
「コツコツと継続する気力」
村上さんは、他人と比べるよりも「自分で設定した基準」に到達することに非常にこだわります。
「昨日の自分をわずかにでも乗り越えていくこと」
これを目標にして小説を書き、走り続けているのです。
自分の体に「これだけの仕事をやってもらわなければ困るんだよ」と自分の目標を申し渡し、何かの事情で練習量を落としても、休みは二日と続けることはありません。
無口で勤勉な森の鍛冶屋のようにコツコツと身体も文章も鍛え続けているのです。
「とことん自分を追い込む気迫」
どんなに苦しいレース展開でも、村上さんはゴールまで走り続けます。
体から塩が吹き、「身体中の筋肉が錆びたかんなで削られる」ように苦しい。しかし村上さんは、止まることはおろか、歩くことすら自分に許しません。
自分の墓碑銘に「少なくとも最後まで歩かなかった」と刻みたい。そう考え、自分のエネルギーをとことん使い切るのです。
「コツコツ」と「とことん」
私は、自己啓発もハウツーも結局はこの二つの副詞を自分に言い聞かせることだと思っています。
「飽きた。マンネリだ。成果も出ない。でも、もう少しコツコツやろう」
「苦しい、逃げたい、もうダメだ。でも、ここはとことんやるしかない」
この二つのマントラが、どのページを開いても聴こえてきます。
ぜひこの一冊を鞄の中へ。できればジョギングシューズも新調すれば完ぺきです。
文/ひきたよしあき
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