ニワトリのポシェットを着けていたことも

吉永:それから、かわいいニワトリのポシェットを着けていたりします。きっちりとした人たちが多い会社ですが、やりたいことを我慢して自分の才能が失われるよりは、変な人だと思われていたほうがいい。

スーツにニワトリのポシェットが、吉永さんのオフィススタイル
スーツにニワトリのポシェットが、吉永さんのオフィススタイル

柚月:そんなふうだから、心を開きやすいですよね(笑)。「好きなことをやりなよ」って言われても、普通なら「そう言われても…」と思いそうですが、吉永さんに言われたら「やれそう」と思ったんです。ただし、ずっと穏やかでただ応援してくれるというわけではなくて、好きなことをやっていいよという代わりに、結果は求められました。そこに関してはめちゃめちゃ厳しかった。

吉永:さぼっている時期があるなぁと思ったら、そこは厳しく監督します。話をして、相手がやると言ったからには、やれる人だと思っているわけだし、やれる人生があるだろうと思っている。仕事ですから。それまでの健康記事だったら、多少さぼっても人生には関係なかったでしょうけど。

柚月:もともとは、さぼり癖があるタイプの人間なんです。健康系の記事を書いているときは、とりあえず記事があれば、PVとかその先は問われなかった。

吉永:アウトプットが楽だけど、自分の人生にリターンもない。そういう仕事ってバーチャルな気がするんですよね。悪いことではないけれど、本当の人生じゃなかった。

柚月:あの頃はただ単純作業をこなしているという感じでしたね。吉永さんと会って、仕事ってこうなんだって初めて思いました。仕事をする以上は結果も出す、毎日数字を見る。記事を出して終わり、じゃなくて。仕事って、記事を出して結果がどうなるかを見る、そこから始まるんだ、と分かった。新鮮でした。