クレーマーから送られてきたメッセージ
そう言って見せてくれたのは、マスキングテープだった。
「自分としては、できが良いのか悪いのかわからないんですけど……」
マスキングテープといえば、おしゃれ女子が必ず持っているおしゃれ文房具。
それがこの柄じゃあね……と脱力してしまうのがポイントなのだろうか。
「なんか、前衛的というか、ユニークでいいですね」
無難にそう答えておいた。
「そういえば、ツイッターで見つけた例の人から連絡ありました?」
「いや、まだですね……」
フォローはしているが、私のアカウントだと認識されていないのかもしれない。
「実は昨日公開したミュージカル記事の最後に、自分のツイッターのアカウントをのせて、記事の感想は全部読んでいます、って書いておいたんです」
「それはいいですね。何か反応があるかもしれない」
そして、その日の夜遅く、私は例のアカウントの人からダイレクトメッセージを受け取った。
「初めまして。突然すみません……」
*続きはこちら→第十七回クレーマーをSNSで発見 連絡を取って飲みに行ってみた
文・イラスト/吉永龍樹
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