キャベツとニラと豚肉の味噌おから鍋

 キャベツとニラ、豚ロース薄切り肉は食べやすいように切っておく。鍋に炒りおから100g、カツオだし600ml、味噌、すり白ゴマ、おろしニンニク、赤唐辛子の小口切りを入れ、煮立ったら、キャベツ、豚肉、ニラを入れて中火にし、煮ながら食べる。

 これが、ま~本当にうまい! 豚、キャベツ、ニラは相性がいいので心配はしていなかったが、味噌とおからも「豆」仲間で味の相性抜群。おからのザラつきは、すりゴマが香ばしくマスキングしてくれる。「おからが少ないか?」と思っていたが、心配無用だった。だって水を吸うと、どんどん増えるんだもん。とりあえず「スープだけの状態も楽しみたい」という人は、おからを3回ぐらいに分けて入れるといいと思う。シメにご飯を入れなくても、おからで十分食欲は満たされ、腹もちもいい。

ヤマトイモのキムチおから鍋

 同じ「おから」で「鍋」でも、ちょっと作り方が違う。まず細切りにした牛切り落とし肉に醤油とおろしニンニクで下味をつけてしばらく馴染ませ、中火にかけた鍋で炒める。色が変わり始めたら炒りおからを加え、さらに炒める。ここがポイント。牛肉が焼けて出てくる肉汁や脂のおいしさをおからが全てキャッチするのだ。このまま食べても絶対うまいに違いない!

 とはいえ、今回は鍋だ。肉とおからがよく馴染んだところへ煮干しでとっただし汁600mlを注ぎこむ。ここでも「え? 何これ、大魔術??」というほど一瞬でおからにだしが吸われてしまった。野菜からはほとんど水分が出ないので、もし不安だったら少し水を足してもいいかも。

 煮立ったら、白菜キムチと長ネギを投入。そして最後にすりおろしたヤマトイモをスプーンですくってほわっほわっと鍋に浮かべていく。このヤマトイモのほわトロネバ感がたまらない。味は一般的に知られている「キムチ鍋」より甘くなくて、スッキリ&あっさりしている。おかわりしても食べ飽きない味だ。鍋がちょっと残ったので、翌日そのまま加熱して水分を飛ばしたら「超具だくさんおからの炒め物」に変身した!

 今回紹介されている9つの鍋レシピの中には、「カレー味」「トマト味」などもある。おからって、いろいろな料理にプラスしても邪魔にならないニクいヤツだ。たとえば、ラーメンを半量にして炒りおからを投入……なんていうのも満足感ハナマルだと思う。

おいしい度:★★★
ヘルシー度:★★★★
満腹&腹持ち度:★★★★
(★四つで満点)

 詳しい分量や手順は「日経ヘルス」2015年12月号20ページ「この冬は肥満ホルモン“インスリン”を出し過ぎない 太らない、老けない、美肌になるおから鍋」を読んでね。

【編集Hの天の声】
おから鍋のキモは炒ること。おからの水っぽさがなくなって、おいしいお鍋に変身するのです。ぽてちさん、「おからの水分飛ばし過ぎた?」と書いていますが、写真を見るといい感じですよ!多めに作ってしまっても、冷ましてから小分けにしてラップに包み冷凍保存しておけばOK。鍋にするときは、解凍せずにそのまま入れられます。ダイエットの定番、おから。「でも、おからってどう使っていいかわからない」という方にお薦めです。本格的に寒くなってきましたしね。

文/竹島ぽてち