お腹の中の善玉菌の味方となって育ててくれる食品といえば、おそらく最初に名前が挙がるのがヨーグルト。でも、日本の食卓で毎日のように食べられている味噌汁が、実は超優良“育菌レシピ”だとは気がつきにくい。

 味噌汁のスープ部分は、腸内の善玉菌を増やす日本が誇る発酵食品「味噌」という母なる海。一方、具は選び方次第で野菜や海藻など、いろいろ工夫ができる。食物繊維が多い野菜や海藻は、もちろん「育菌食品」の2トップである。

 で、今回の試食では、「日経ヘルス」2016年3月号の特集「“腸内フローラ”で美肌ダイエット」の中から「育菌みそスープ」のレシピを作ってみた。出汁を使わず、「味噌の旨みだけでちゃんとおいしい」というとこが、まさしく「ミソ」なのだ。

 実は私、有名な料理人の先生に、だしを使わない味噌汁の極意を教わったことがある。曰く……、

「いつもより2ランク高い味噌を買いなはれ」

 以上である。

 笑い話のようだが、これが真実なのだ。料理の腕に自信のない人(←私のことだ)は、味噌を筆頭に調味料で「ケチったらあかん」らしい。もう、ここはドーンとスーパーで一番高価なのに一番容量の少ない「吟醸」っていうのを買ってみちゃおう。皆様ご存じのとおり、この試食は失敗しようが成功しようが材料費は編集長の「ゴチ」なんだから。いやぁ、編集長すんませんねぇ。

【アボカド育菌みそスープ】

 食べやすい大きさに切ったアボカド1/2個分を小さじ2の味噌と一緒にカップを入れる。手でちぎった海苔をのせ、熱湯(160ml)を注ぐ。

 ふう。これは思っていたより温度管理が難しかった。熱湯がチンチンと沸騰している状態でも、意外とアボカドに熱が伝わらず、味噌汁がなんか全体的にぬるい印象(注)。何回かやってみて、アボカドの熟れ具合によって切る厚みを変えたほうがいいとわかった。これ、いわゆる「やっちゃったアボカト(未熟果で軟らかくならない)」を買ってしまったときの救済レシピとしてもいい感じだ。硬かったら鍋のお湯で少し火を通してもいいのでは。絶対美味しいからやってみて。

 私はもともと「快便ハナマルちゃん」なんだけど「今日はずいぶんシュルルンと出たなぁ」という感触は実感! カチカチ系で出にくい人にオススメかも。

(注)ぽてちはス●バで「アツアツ希望です」と言い、「はい、エクストラホットで~」と復唱される“五右衛門舌”人間。本当はごくんと飲めるぐらいの温度の方が味噌の味や香りが楽しめます。