今さら聞けない、大統領選挙の流れをおさらい

 大統領選挙を大きくわけると、民主・共和でそれぞれの候補者を選出する「予備選挙/党集会」と、2党からの各候補者から大統領を選出する「本選挙」に分けられます。

主な選挙

○予備選挙/党員集会
民主・共和両党の各党ごとに候補者を1人に絞る。
1月~6月くらいに行われ7月の党大会で党候補者が決まることが多い。
選挙方法は州や党によって異なる。

○本選挙(一般選挙)
両党各一人の候補者から大統領を選出する。今年は11月8日。

予備選挙・党集会スタート

 2016年は、民主党は6人(結果クリントン)、共和党は17人(結果トランプ)が立候補を表明しました。

○予備選挙(代議員に投票する選挙)/党員集会
州ごとの方法で実施。予備選挙では有権者は自分がなって欲しい大統領候補を支持する代議員に投票し、党員集会では話し合いでどの代議員にするかを決めます。結果に従って、各州に割り当てられた代議員を各候補に配分。民主党では代議員の過半数の支持を獲得した候補が党の指名を受けます。

 こうして、各党の候補者を各1人に絞ります。ここでよく聞かれるのがスーパー・チュースデイという言葉です。

○スーパー・チュースデイ
カリフォルニア州やニューヨーク州など人口が多い州で、大統領候補の予備選挙が集中する3月上旬(第一週)の火曜日のこと。選挙結果に大きく影響するとされます。2016年は3月1日でした。

 ここまでは、各党の中で候補者を選ぶ選挙戦を繰り広げていきます。

7月 民主・共和 党全国大会

 党全国大会の前に1人の候補が指名を確実にすることが多く、他の候補者たちは順次撤退を表明していきます。たとえ候補が1人になったとしても、大会の1回目の投票で代議員の過半数を獲得できなければ、白紙状態で再投票を実施します。

 こうした流れの中で、民主党からヒラリー・クリントン、共和党からドナルド・トランプが選出されたというわけです。

 さて次回は、11月の2人の候補の一騎打ち「本選挙」や、12月「選挙人選挙」の解説から2017年1月20日が大統領就任式までの流れ、そもそもドナルド・トランプとヒラリー・クリントンってどんな人で、なぜ人気なのか?を見ていきましょう。

文/上野陽子 写真/PIXTA

2016年10月25日公開の記事を再掲載しました。
本文中表記を一部修正しました。