人種や性別での傾向がうかがえる2大政党

アメリカには共和党と民主党の2大政党があります (C) PIXTA
アメリカには共和党と民主党の2大政党があります (C) PIXTA

 アメリカには共和党と民主党という2大政党があり、今回の候補者ヒラリー・クリントンと現大統領バラク・オバマは民主党、ドナルド・トランプは共和党です。共和党は大企業や白人男性などの富裕層の支持者が多いのに対して、民主党は低所得者、黒人、アジア系、ヒスパニックなどの支持者が多いとされています。それぞれの特徴は次の通りです。

共和党
現候補:ドナルド・トランプ
歴代:ジョージ・ブッシュ、ロナルド・レーガン、ドワイト・アイゼンハワー、エイブラハム・リンカーン
体制:小さな政府を求める/保守派
支持傾向:白人男性が多く、黒人、アジア人、ヒスパニック、女性は少数派/富裕層の支持傾向
地域:古きアメリカを象徴する中西部に多い

民主党
現候補:ヒラリー・クリントン
歴代:バラク・オバマ、ビル・クリントン、ジョン・F・ケネディ、フランクリン・ルーズベルト
体制:大きな政府を容認する/リベラル派
支持傾向:白人、黒人、ヒスパニック、アジア系、ほか人種もさまざま、女性も多い/低所得者層の支持傾向
地域:西海岸や東海岸など移民が多い州で強い

 2大政党を見ると、それぞれの特徴が顕著です。こうした政党の特徴や演説具合などから、トランプの弱点はマイノリティー、女性、高学歴者であり、クリントンの弱点は白人男性、若年層でありがちなことがうかがえます。こうしていろんな面から選挙を見ると、もっと興味が持てそうではないでしょうか。

 それでは、予備選挙から始まる大統領選挙のざっくりとした流れをみていきましょう。