周りの人は「結婚適齢期」と勝手なことを言うけれど、本当はいつが一番いいのか……? 米国の研究データをもとに、女性の心と体の視点から、最適な結婚適齢期を自分なりに導き出してみましょう。

一番離婚しない結婚の時期は?

 先日TIMEで、「統計に見る結婚適齢期」という記事を見つけました。この記事は、米国ユタ大学の研究で、過去7年間の全米家族調査(National Survey of Family Growth)を分析した内容をベースにしています。これによると、10代~20代後半までは離婚率がゆるやかに下がり、30代前半をすぎ40代に入るまでは離婚率は1歳ごとに5%の上昇となっています。

 ここから「5年以内に離婚をしない結婚」に最適なのは、28歳~32歳の間という結論になっていました。

 この年齢を私たちのキャリアと重ねてみると……仕事にも十分に慣れて責任のある仕事を任されるようになる時期。後輩も増え、部下もいるかもしれません。でもまだ中間管理職にまでは至らず、仕事もプライベートも脂がのっているときだといえるでしょう。そのため、仕事にやりがいが感じられる立場になったこの時期に、結婚してしまうのは惜しい気もします。

 以前、心理学者の小倉千加子さんが『結婚の条件』という本で、女性が結婚に求める「生存」「依存」「保存」のパターンについて記していました。例えば若い年齢で仕事を始めた人に多く見られるのは、結婚に自分の「生存」をかけること。つまり、結婚とは生活をしていくために必要なものだと述べていました。

 次に、ある程度仕事にも選択肢がある人たちの傾向は、結婚後よりよい生活をしたい「依存」型。そして、ある程度自分で仕事をしてきた女性に多いのが「保存」型で、今の自分の生活を崩さずに済むなら結婚をしてもいいが、相手に合わせてまでの結婚は望まない、といった分類でした。

 TIMEで示していた28歳~32歳という「適齢期」は、小倉さんが示した「保存型」に差し掛かる頃合いではないでしょうか。たとえ仕事が忙しくとも、好きな装いをして、おいしい物を食べて、自由に楽しめる……。そんな充実した生活や時間の「保存」を望み、忙しさに紛れ、仕事の環境で出会いが少ないこともあるかもしれません。頭のどこかに結婚の文字がひっかかりながらも、全力を注げないのも、働く女性の心情の一つといえそうです。

 それでは、私たち女性の妊娠・出産の観点からはどうでしょう。