こんにちは、著述・翻訳家の上野陽子です。トランプ米大統領が発令した移民受け入れ規制が報じられ、大混乱をきたしていますが、それとは対照的な動きを見せている政治家がいました。カナダのジャスティン・トルドー首相です。2016年の伊勢志摩サミットで来日した際、「イケメン首相」としてもフォーカスが当たりました。今回は、このトルドー首相の姿勢についてウォッチしていきましょう。

トルドー首相のツイッターから(2017年1月28日)

“迫害、テロ、そして戦争から逃れようとしている人たちへ。信仰に関係なく、カナダ人はあなたたちを歓迎します。多様性こそがわが国の強みです。”
To those fleeing persecution, terror & war, Canadians will welcome you, regardless of your faith. Diversity is our strength #WelcomeToCanada

43歳で就任した若きカナダ首相

 2017年1月27日、トランプ米大統領が移民受け入れ規制の大統領令に調印しました。「アメリカ第一主義」を掲げ、ともすれば人種や性差別的な発言を繰り返すトランプ大統領。今やアメリカは、「Unite(統合)」から「Divide(分離)」に変身したとも言われています。一部の国からの米国入国禁止措置について、「現在拘束されているのは32万5000人のうち、たった109人」といったツイートもまた批判の的です。

 その対極にあるのが、先日「#ようこそカナダへ(#WelcomeToCanada)」のツイートをしたカナダのジャスティン・トルドー首相です。「多様性はわが国の強み」として、難民受け入れの姿勢を示し、ツイートは42万件以上リツイートされました。

 ジャスティン・トルドー首相は、2015年43歳でカナダの首相に就任し、現在は45歳。第20代・22代カナダ首相ピエール・トルドーの息子として注目を集め、妻はフランス系の美人元ニュースキャスター。甘いマスクながら、ボクシングが趣味。首相就任前に撮影された鍛えられた上半身の写真には、タトゥーがあり話題になりました。