幸せになれないと分かっているのに“間違った男”を選んでしまうのはなぜ？

ヘギョンはジェゴンを自分の部屋に招き入れる。

　ジェゴンに気持ちが揺れながらも、ジュンギルのことを一番に考えるヘギョン。ジェゴンは、あくまで潜入捜査であることを自分に言い聞かせ、容疑者ジュンギルの逮捕を心に誓うのですが……。

お互いに気持ちが揺れているヘギョンとジェゴン。

　ヘギョンを演じているチョン・ドヨンは、「シークレット・サンシャイン」で、第60回カンヌ国際映画祭にて韓国人初の主演女優賞を受賞した名女優。作品ごとに違った表情を見せることで有名です。本作では恨みを買った上司、そして警察からも追われている、ものすごく危険な男との関係を続け、どん底へと落ちていってボロボロになっても、どこか愛らしく、それでいて官能的なヒロインを熱演しています。

男を翻弄するヒロインを熱演するチョン・ドヨン。

ヘギョンが愛するジュンギルは、刑事のジェゴンにも殴りかかる危険な男。

　安心できて幸せになれそうな環境よりも、危険ゾーンにいることを選んでしまうヘギョン。「刺激があってこそ、恋愛は楽しい」と考える人もいると思いますが、不幸になることを望む人はいませんよね。刺激的な恋愛は、この映画「無頼漢 渇いた罪」で疑似体験して、現実では“安全な恋”をするのが一番なのではないでしょうか。