濡れたまま寝てない? ヘアダメージを進行させる7つの習慣をチェック

ダメージ習慣1:濡れたまま・半乾きのまま寝てしまう

 忙しい働き女子が最もやりがちで、しかも髪にとって最悪なのが、濡れたまま・半乾きのまま寝ること。

 「濡れた髪はキューティクルが開いているので、そのままの状態で寝てしまうと、髪の毛1本1本がこすれ合って、キューティクルが傷つきやすくなります。髪の毛は完全に乾かしてから寝るのが美髪の基本です」

ダメージ習慣2:お風呂上がりに、タオルを巻いてしばらく過ごす

 ロングヘアの人は、お風呂上がりにひとまず髪にタオルを巻いてスキンケアなど一通り用事を済ませて、しばらくしてから髪の毛を乾かすことも多いのでは?

 「頭皮はもともと髪の毛があって蒸れやすく、タオルで巻いたまま過ごすとさらに湿度が上昇。皮膚常在菌が繁殖しやすい環境になり、ニオイにつながることもあります。できれば30分以内にはドライヤーで乾かしましょう」

ダメージ習慣3:トリートメントをせずに、カラーやパーマを頻繁に行う

 カラーやパーマのおしゃれを楽しむ人は、必ずトリートメントで髪をケアするのが鉄則です。

 「化学的処理をした髪にはアルカリ性の薬剤が残留しやすく、それによってダメージがどんどん進行してしまいます。カラーやパーマを行う人は、アルカリを除去するシャンプーを使うことや、サロンやホームケアで定期的にトリートメントを行うことをおすすめします」

ダメージ習慣4:ヘアアイロンを毎日使う

 毎日使うドライヤーやヘアアイロンは、やはりダメージの原因。熱量とヘアダメージは比例する、と渡邉さん。

 「熱によってキューティクルやコルテックスの主要構成成分であるケラチンタンパク質がカルボニル化(=熱老化)することが最新の研究で分かってきました。一度カルボニル化した髪は元には戻らず、ツヤが失われ、保水力が低下してパサつきます。ヘアアイロンの頻度はなるべく控えめに、ドライヤーは温風と冷風が交互に出るものなどを使うなどして、高温になり過ぎないようにする工夫も大切です」

ダメージ習慣5:いつも同じ分け目にしている

 「いつも同じ分け目にしていると、毛流れのクセが付いてしまうばかりか、分け目の部分だけがボリュームダウンしてしまうことも考えられます。できれば分け目は定期的に変えましょう」

ダメージ習慣6:髪の毛をきつく結んでいる

 「頭皮を引っ張るように結んでいると、毛根にストレスがかかります。頭皮に最もストレスがないのはダウンスタイルですが、結ぶときは頭皮を引っ張り過ぎないようにしましょう」

ダメージ習慣7:日傘を差す・帽子をかぶる習慣がない

 日傘や帽子といった紫外線対策は、肌だけでなく頭皮のためにも大切。

 「秋ごろから抜け毛の悩みが増えるのは、夏の間に蓄積された頭皮への紫外線ダメージが原因の一つとして考えられます。頭皮は油断すると紫外線が当たりやすい場所なので、抜け毛が進行することも。分け目の部分にツンツンとした短い毛が目立つのは、ダメージによって抜け毛が起きていて、他の部分より長さが短くなっているということも考えられます」

 ダメージヘアにしてしまう7つの習慣、当てはまるものはありましたか? 日常のちょっとした習慣を改めることが、美しい髪を保つための第一歩。次回は、正しいシャンプーとドライヤーのやり方をお届けします。

文/中島夕子

プロフィール
渡邉 絋介
渡邉 絋介(わたなべ こうすけ)
ミルボン開発本部 中央研究所基礎研究チーム チーフリサーチャー
専門は毛髪科学。東北大学卒業後、大手金融会社の総合職として勤務。その後、科学者の道へ進むことを決意し、東京大学大学院 理学研究科へ。2013年にミルボン入社。