コルテックス細胞の構造
「コルテックスの細胞も、イラストのように細かく構造が分かれていることが分かっています。そして、一番外側ののりの部分がキューティクルと呼ばれる部分です」(渡邉さん)
これらの毛髪組織が均一に密度を保っているのが美髪の条件。
「人間の髪の毛は平均で10万本あり、健やかな毛髪なら、10万本の髪の毛でアフリカ象を1頭吊り上げられるくらいの強度があると言われます」(渡邉さん)
人種によって髪の太さは異なり、ダメージを受ける部位も違う
世界的に見ても、日本人の髪質は太くしっかりとしているそうです。同じアジア人でも、東南アジアの人よりもさらに太いのだとか。
軟毛 80μm(マイクロメートル)未満 (1μmは1000分の1ミリ)
普通毛 80~100μm
硬毛 100μm以上
東南アジア人(タイ人)
60~75μm
欧米人
50~55μm
(※出典)日本人はミルボン調べ、タイ人と欧米人は「日本人の毛髪」(大塚英之著)より
「欧米人は、平均的に日本人の半分くらいの細さしかありません。やわらかく、揺れたときには髪全体がふわふわと揺れますが、日本人は毛先におもりがあるように、しなりながら揺れるのが特徴です」(渡邉さん)
日本人から見ると、欧米人のふわふわとした髪質には憧れますが、日本人の太くしっかりとしたしなりのある髪質は、逆に外国の人からは魅力的に見えることもあるそうです。
「日本人はコルテックスの中の、アルファヘリックスという部分がダメージを受けやすいと言われており、その部分にアプローチをするヘアケア剤もあります。一方、欧米人はマトリックスがダメージを受けやすいと言われます」(渡邉さん)