働く女子の毛穴連載、今回は毛穴ケアの極意をお伝えする後編です。前回の記事では「市販の毛穴専用コスメに頼りすぎない」、「指で絞り出すのはNG」、「毛穴のリセットは日々の洗顔でじっくり取り組む」という3つの極意を紹介しました。毛穴詰まりや黒ずみが気になるからといって、洗浄力の強いものを使ったり、指で絞り出したりすると、皮脂分泌を促すだけでなく、バリア機能の低下により乾燥毛穴やたるみ毛穴に進行してしまうことをお伝えしました。


 今回も、美容皮膚科タカミクリニック美容皮膚科医の本田えりさん、ポアレスラボの古屋てる実さんに教えていただきました。

毛穴ケアの極意4:毛穴汚れが気になる部分でも油分はマスト

 スキンケアの際、ベタつきや角栓が気になる部分は、化粧水だけで終らせてしまってはいませんか?

 「毛穴が気になるからといって油分をカットすると、逆に皮脂の分泌が増えます。また、乾燥による毛穴の目立ちや、ターンオーバーの乱れで起きるおこもり毛穴も引き起こしてしまいます。頬などの皮脂分泌の少ない部分と同様に、毛穴が気になる部分にも適度な油分は必要です」(古屋さん)

 「油分が多過ぎるクリームやオイルを使うと、毛穴に汚れがたまりやすくなるので、セラミドで保護するのがおすすめです。セラミドは細胞と細胞の間に存在して水分と油分を抱え込む細胞間脂質の一つ。毛穴の炎症を抑える効果もあります。その上からゲルや乳液で最低限の油膜を張り、肌を保護します」(本田さん)

毛穴汚れが気になる部分でも油分はマスト (C) PIXTA
毛穴汚れが気になる部分でも油分はマスト (C) PIXTA

 しかし、市販のコスメにはセラミドを十分に配合したものが少なく、セラミド配合を謳っていても配合量はわずかで、油分でカバーされているものが多いそう。

 「成分が比較的高配合されている美容液を選んでください。成分表示をチェックして、天然セラミドまたはヒト型セラミド(セラミド2、セラミド3など数字の表記があるもの)が配合されたものは効果が期待できます」(本田さん)

 次ページでは、毛穴を押し広げたり、角栓ができたりしないために、知っておきたい基礎知識をお伝えします。