瞬間を大切にしながら未来を見る

 最後は会場の女性に向けて、それぞれメッセージを届けました。「願えばかなうという思いで、夢を持つこと自体を諦めないでいただきたい」と伊達さん。夢やビジョンを持ったりするからこそ、そこに近づくことができるもの。夢を持たないでいると可能性から遠ざかってしまうといいます。

「夢を持つことを諦めないで」とメッセージを送る伊達さん
「夢を持つことを諦めないで」とメッセージを送る伊達さん

 たとえ、夢を人に話さなかったとしても、関連する情報へのアンテナを張るようになり、チャンスを逃さなくなるそう。「もしそのときにうまくいかなかったり、思い通りにならなかったりしても、得た知識や経験は必ず役に立ちます。心の引き出しにしまっておいて、あるとき全部取り出して、くっつけてみてください」と伊達さん。

 伊達さんご自身が現在取り組むホテルの仕事の内容は、学生時代から考えていたものだそう。実行プログラムも、10年ほど前に考えたものを、3~4年前に実行に移したそうです。「人生長い中で、慌てることはない」とし、「瞬間瞬間を大切にしながら未来を見ること」を心掛ける大切さを語りました。

 雨宮さんは、一般的にいわれている「こうでなければならない」から離れる意識の大切さを語りました。

 「私が言えることは、できるだけ社会通念とか、一般的に『こうでなければならない』といわれていることから離れる意識ですね。自分にとっての幸せってみんな違うと思うんです」と雨宮さん。「こうでなければならない」に縛られると、自分にとって何が幸せかを感じられなくなってしまうのではないかと語ります。

 「他人にも『こうでなければならない』と暗に枠にはめようとする人たちは、自分を幸せにはしてくれないじゃないですか。『はいはい』と応じておく一方で、自分の幸せは何かを掘り下げてほしいですね。自分自身が幸せであると、自分を必要としてくれる大事な人たちも幸せにできると思うんですよね」(雨宮さん)

 自分が幸せになれば、応援してくれた人たちに恩返しをしたいと思えて、よい循環ができていくのではないかと、会場に語り掛けました。

文/飯田樹 写真/辺見真也、竹井俊晴