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知っておきたい妊活の正しい知識と今日からできること(4/4)

2018年2月13日

元気な赤ちゃんを「産み」「育てる」ために、今から実践できることとは?

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働く女性は栄養・睡眠・運動不足の三重苦

 ここまでのお話で、「母体の栄養状態」が健やかなお産には必須であることが分かりました。では、実際に働く女性たちは将来、母となるための栄養が足りているのでしょうか。足りていないとしたら、今日からできることはあるのでしょうか?

 働く女性の現状とそこから見えてきた課題についてお話しいただいたのは、予防医療コンサルタントの細川モモさん。細川さんは2011~2015年、ミス・ユニバース・ジャパンオフィシャルトレーナーを務めるとともに、母子健康にまつわる研究から啓蒙活動まで行う「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を主宰しています。

予防医療コンサルタントの細川モモさん

 その中の取り組みの一つとして、2014年からスタートし、20~30代の働く女性・約2300人の健康状態を調査した「まるのうち保健室」があります。そこから誕生した働く女性のリアルレポート「働き女子1,000名白書」によると、働く女性は圧倒的に「栄養・睡眠・運動が足りない三重苦」状態だと分かりました(以下、細川さんの講演中のデータは「まるのうち保健室」による)。

 「私たちの調査結果では、約4割もの女性が朝食を取っていませんでした。一食分のカロリーが抜け落ちてしまうため、平均摂取カロリーは1479kcalという結果に。これは70代の高齢者よりも、小学5~6年生よりも、糖尿病の治療食よりも低いカロリーです。睡眠時間は世界でもトップクラスの短さで5~6時間、運動も『全くしない人』が半数を占めていました」(細川さん)

 女性が朝食を抜く理由はさまざまですが、まずは忙しくて朝食に向き合う気力がないこと。夜遅くに食事をするため、「胃もたれして、朝食が食べられない」といった例もあるそうです。また、美容意識の高さから、グリーンスムージーや野菜ジュースといった「一見ヘルシー」な朝食を取っている人も多いようです。

 「スムージーには血液や筋肉などの主な材料となる『たんぱく質』があまり含まれていません。朝食欠食やたんぱく質が不足した結果、痩せ形の女性が増えています。また、5人に1人が無月経の状態でした。月経がなく、排卵が起こらないと妊娠はできませんから、どんなに忙しくても自分の月経の状態とは向き合うようにしてくださいね」(細川さん)

 細川さんは自己管理のために「体重計ではなく体組成計に乗ること」も大事だといいます。体重だけでなく、日ごろから体脂肪率、筋肉量、BMI値などを把握しておくことが大事なのです。

 「順天堂大学らと卵巣年齢(AMH:抗ミュラー管ホルモン)の低下要因について共同研究を行った結果、20代女性の卵巣年齢が40代女性と同等の数値まで低下している場合、『痩せ過ぎ』が原因でした。20代女性が体脂肪率17%を下回ると月経不順・無月経リスクが高まり妊娠率が低くなります。ただ、太り過ぎも問題で体脂肪率30%を超えると排卵障害のリスクが高まり、妊娠しづらくなります。また、30代女性の卵巣年齢が40代女性と同数値だった場合はビタミンD不足が要因でした。ビタミンD不足は魚を食べたり、日光浴をしたりして改善できます」(細川さん)

貧血を防ぐために朝食を取って

 また、「働き女子1,000名白書」によると、日本人女性のおよそ4割が「献血(※)ができないほどの貧血」だそうです。※400ccの献血

 「母体の貯蔵鉄は新生児のそれと比例します。お母さんからもらった鉄分が少ないと、赤ちゃんも生後4カ月ぐらいで『鉄欠乏性貧血』になる恐れがあります。離乳食でも十分な鉄分が取れないと、5歳ごろに運動機能や認知能力、精神機能が低下するといった研究報告も出ています。鉄分には血液中に含まれるヘモグロビンと、主に肝臓に蓄えられているフェリチン(貯蔵鉄)がありますが、妊娠前に一度はフェリチンの検査をしておきましょう。そして、貧血は必ず治療しておくようにしてください」(細川さん)

 「鉄分にはひじき、卵や乳製品に含まれる『非ヘム鉄』と赤身の肉や魚に多い『ヘム鉄』がありますが、吸収率は非ヘム鉄が2~3%なのに対し、ヘム鉄は20~30%と段違いです。同じ鉄分を取るならヘム鉄から、そして非ヘム鉄はタンニンと結び付くと吸収を阻害されるので、食事中の緑茶、コーヒー、紅茶、ウーロン茶は避けたほうが賢明です」(細川さん)

 女性は毎月の生理で約22.5mgもの鉄分が失われるため、「毎日」鉄分を補給するのが望ましいといいます。

 健やかな妊娠・出産をはばむ「痩せ」と「貧血」を防ぐため、細川さんが推奨しているのが「朝食を取ること」です。

 「朝食を抜くと、血糖値の乱高下が起こりやすくなります。また昼・夜にドカ食いしたり、おなかが空いてお菓子を食べ過ぎてしまったりするので、糖尿病のリスクが高まります。反対にバランスのよい朝食を取っている人は疲れにくく、気持ちのアップダウンが少なく、骨密度も高く、日中のパフォーマンスが高い、という結果が出ました。ぜひきちんと朝食を取って、栄養砂漠・カロリー砂漠から抜け出し、未来のために備えてください」(細川さん)

 妊活についてはさまざまな情報があふれ過ぎるあまり、基本的で最も重要な「必要な栄養を取る」ことを忘れがちになります。

 自分の栄養状態が3世代にもわたって影響すると思うと、一食、一食を大切にしたくなりますね。

 後半はパネルディスカッションをお届けします。

文/三浦香代子 写真/稲垣純也

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