ストレスの芽はすぐに摘み、人生にルールは設けない
忙しい毎日を過ごしていても、自然体で輝いている板谷さん。自らのストレス対処法を教えてくれました。
「例えば、先日、花瓶の花がちょっと枯れていたけど、バタバタしていて、整えずに家を出たんです。それがずーっと気になって……。気付いたときにやらないと、どんどんたまって、大きなストレスになる。後になってドーンと私にのっかってくるというか。あのときにスルーしたから次が来たな、と思うこともあって。だから、仕事のことも家庭のことも、小さなストレスのときに芽を摘む。大きくなる前に絶対に気付きがあるから、ふわっと薫ったときに、何とかするようにしています」
美しさを保つ秘訣を聞かれると、板谷さんは「私が教えてほしいくらい」と切り返しつつも、
「女として生まれたからには諦めたくないなと思います。毎日、寝る前か朝起きてから、ストレッチはしています。
食事の面では、この仕事をしていると不規則で、冷たいお弁当が続くと、体がやだやだと言うのが分かる。意識して旬のものを食べると、体や脳が喜ぶ気がします。家では温かいものを食べるように、冷蔵庫にあるお野菜を入れてスープを作っておくとか、そういうことはしています」
「基本、食いしん坊なんですよ」という板谷さんですが、スタイルを維持するためのマイルールがあるのでしょうか。
「ルールを作るとルールに縛られててんてこ舞いになってしまうので、私の人生にルールはないです(笑)。ただ、一番大事にしているのはバランス。例えば、甘いものをたくさん食べたら、食べたことを後悔したくないからその分動くとか、この前食べたから今日はやめておこうとか、調節はずっとやっています」
最後に、皆さんにこんなメッセージを送ってくれました。
「最近すごく思うのは、ずっと続くことはないということ。つらいことも絶対続かないし、人生も続かない。最終地点がどこかは人それぞれだけど、楽しまないともったいないって思うんですよね。人生はそんなに続かないと意識すると、続けたいとか楽しみたいという意欲が湧くし、負けたくないという気持ちも出てくる。とにかく楽しみましょう」
会場いっぱいに集まった女性たちは、シンプルながら深いメッセージをしっかり受け止めた様子で、温かい大きな拍手が鳴りやみませんでした。
文/佐々木恵美 写真/長崎辰一