「ドライアイ」の症状と原因、対策を紹介
さて、次の質問です。
□ 目が重たいと感じることが多い
□ 目が乾いた感じがする
□ ものがかすんで見える
□ 目が疲れやすい
一つでもある人は〇、全くない人は×。
結果は〇が95%。遼河さんは「目が乾いた感じがする」を除く4つが〇でした。
東原さんによると、これは「ドライアイのチェックリスト」だそう。ドライアイとは「目の乾きなど涙の量と質の異常により、目の表面の健康が損なわれる」状態のこと。目がゴロゴロするような不快感があったり、目を開けるとすぐに乾いたり、重症化すると目の表面に傷ができて見えにくくなることも。ある調査によると、国内でドライアイの患者さんは2000万人以上で、日本人の6人に1人はドライアイと推定されているそうです。
遼河さんが「私は目が乾くという自覚がなかったけれど、他の4つに当てはまればドライアイでしょうか?」と質問すると、東原さんは「自覚症状がなくても、実際に診察すると乾いている方も大勢いらっしゃいます」と答えました。
ドライアイのリスクファクターとして、コンタクトレンズの装用、長時間のPC作業、女性、アジア人、低湿度の環境などが知られているとのこと。また、まつ毛の少し内側にあるマイボーム腺(涙の蒸発を防ぐ役割を担う油を分泌している皮脂腺)が詰まってドライアイになることも。「瞳を大きく見せたいがためにまつ毛の内側までメークをすると、このマイボーム腺の開口部が詰まりやすくなるので注意が必要です」と東原さんは教えてくれました。
さらに、「ドライアイになると見た目の印象がマイナスになるだけでなく、生活のクオリティーも下がります。目が疲れやすくて仕事に集中できず、労働生産性や幸福度、睡眠の質まで下がるという研究結果もあるほどです」と警告します。
では、ドライアイはどのように対策したらいいのでしょうか。手っ取り早いのは目薬をうまく使用することですが、コンタクトレンズをしたまま長時間PC作業をするのを控えたり、潤い型のコンタクトレンズを利用したりするなど、普段の生活から見直すのも一つの手です。
オフィスでできる対策としては、PC画面を目の高さより下に配置する、意識的にまばたきの回数を増やす、エアコンの設定を調整する、加湿器を使うといったことがあります。また、マイボーム腺から分泌される油は温めると出やすくなるので、目を温めるのも有効だそうです。