絶対NG! 人事採用担当者が気にするポイント

 人事採用担当者は、SNSにおいてどのようなことを確認するのだろうか。犯罪に関係したり社会性に問題があったりする書き込みは当然問題視されるが、それ以外でも採用に大きな影響を与えることがある。

 例えば、情報漏えいだ。面接時の質問やグループディスカッションのテーマなど、採用選考時の内容をSNS上に書き込んでいた場合、こういった行為は問題視されると考えたほうがいい。そのようなことを軽々しく書き込んでしまう人は、業務上の秘密なども勝手に公開する恐れがあると受け止められてしまうからだ。

 それ以外にも、会社や面接官などをけなす書き込みをしていたり、人となりや趣味などが面接時とSNSとで大幅に違うようなことも、信頼を損なうきっかけとなる。「○○社は第一志望ではない」などと書き込んでいる場合も、マイナスの影響がありそうだ。

 企業側は炎上を恐れており、リスキーな人材を好んで採用することは多くはないだろう。SNSでの書き込み次第では、採用候補者から外れてしまうことは十分にあるのだ。TwitterやFacebookといったSNSの全体公開の投稿以外では、「みんなの就職活動日記」などの口コミサイトは人事採用担当者も見ている可能性が高い。書き込みの内容によっては個人を特定されてしまい、採用に影響すると考えるべきだろう。

採用につながるSNSの使い方は

 SNSでの書き込みにリスクがあるのならSNSの利用は控えるほうがよいかと言えば、必ずしもそうではない。IT業界を志望する場合は、SNSアカウントがないことがマイナスになることもあると聞く。では、採用に悪影響を与えないようにSNSを使うにはどのようにすればいいのだろうか。

 既に説明したように、問題となる投稿はしないことは基本中の基本だ。アカウント名を本名にせず顔写真を公開しない、アカウントに鍵をかけるなどをしておけば安心だが、やはり個人が特定されたり投稿が流出する可能性はゼロではない。たとえ匿名で鍵をかけていても、問題となるような投稿は控えるべきだろう。

 本名で使う場合は、大学名など所属を明らかにした上で、人事採用担当者が見る前提で投稿していこう。例えば、志望業界に関する情報を積極的に集めたり、役立つ情報を自ら発信したりするといいだろう。採用の際にアピールしたい過去の経験や実績などを公開して、人事採用担当者が見られるようにしておくこともおすすめだ。ただし、SNSに自分の個人情報を公開していることも同時に把握したうえで、投稿するようにしたい。

情報収集やアピール投稿を上手にこなすのがポイント (C)PIXTA
情報収集やアピール投稿を上手にこなすのがポイント (C)PIXTA

 SNSなどでコンタクトを取りOB・OG訪問をしたり、先輩社員の投稿から社風を知ったりすることは、志望先を選択する上でとても有効となる。怖がり過ぎず、SNSを就活にうまく活用してほしい。

文/高橋曉子 写真/PIXTA