自分を過大評価しないためのタスク管理法

 一般的に、会社で使用している予定管理ソフトには

●10:00~11:00 定例ミーティング
●12:00~13:00 ランチ(Aさん)

といったように、その日の「相手がいる予定」を入れますよね。

 それに加えて、次の図のような要領で、自分が何にどのくらい時間をかけたかをその都度追加し、検証してみましょう。

●9:00~9:30 メールチェック
●9:30~10:00 定例ミーティングの課題見直し
●10:00~11:00 定例ミーティング
(定例ミーティングの内訳)
 ・10:00~10:15 議題確認
 ・10:15~10:40 今後の議論
 ・10:40~11:00 次回の議題設定
●11:00~11:30 定例ミーティング議事録作成
●11:30~12:00 見積もり書作成
●12:00~13:00 ランチ(Aさん)
●13:00~13:30 メールチェック
●13:30~16:00 3/1企画会議資料作成

 オススメは、タスクを「食いぶち(緑)」「種まき(赤)」「日課(青)」「思いつき(黒)」の色分類で分けることですが、そこまでやるのは大変だという場合は色分けはしなくてもかまいません。

※予定を色分けする方法は、過去記事「『決断グセ』が『ひとりの時間』を増やすコツ」でも紹介。

予定管理ソフトに、このように記入してみよう
予定管理ソフトに、このように記入してみよう

 図の中の「余力があれば優先度で色分け」のところ、左半分が「事前に立てた予定」で、右半分が一日の終わりに振り返って記入する「実績」です。

 私たちは普段、なんとなく仕事を進めていて何にどれだけ時間をかけたかについて無頓着なことが多いものです。このように、スケジュール表に「実際はどうだったか」を書き足すと、予定通りできたか、計画に無理があったかどうかなどを後で振り返り、検証、分析できるようになります。

 ……ここまで読んで「えー面倒臭い!」と思った方が大半かもしれません。はい、確かに面倒臭いです。しかし、我慢して1週間だけでいいのでやってみてください。我慢したなりの効果は保証します。自分が何にどれだけ時間をかけているか、生産性が高いのか低いのかが一目で分かるようになり、コスト意識も身に付きますよ。1週間も続ければ、かなり作業見積もりが正確にできるようになってきます。

 この作業はためてしまうとさらに面倒になるので、1週間だけはその都度作業時間を測る! と覚悟を決めて、ストップウオッチ片手に時間を作ってチャレンジしてみてください。

手書きの手帳での活用法

 アウトルックなどのスケジュール管理ソフトを使っていない職場の場合は、バーチカル式(ウイークリー欄が1週間で見開きになっていて、30分~1時間ごとに縦に目盛りが刻まれているタイプ)の手帳でも代用可能です。

 ウイークリー覧の真ん中に、自分で点線を入れます。左に予定を記入、右に実績を記入して、自分の立てた予定通りに進捗できているかを日々チェックするようにしましょう。予定と実際がどのくらい離れているかが、一覧となってパッと「見える化」できます。

 できない自分を見つめることはつらいことです。しかし、まず等身大の自分を見つめて、「ダメさ加減」を客観的に把握してみましょう。最初は「自分はもっとできる人だと思っていたのに」と落ち込むかもしれませんが、底を打てばあとは上がるだけ。「どうすればできるようになるか?」の視点を身に付けることができるようになりますよ。

 あなたのチャレンジを心から応援しています!

文/池田千恵 写真/PIXTA

さあ、働き方改革をはじめよう。明日から実践できるノウハウが盛りだくさん。
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