「超スピード婚」の秘密は、彼女が使った恋愛テクニック

 奈美さんは月曜日に「マリーミー」に入会し、火曜日から婚活をスタート。そしてその週の土曜日に二人の男性とお見合いをして、このうちの一人の男性(31歳)と結婚しました。

 この「超スピード婚」は、やはり彼女の「行動力」と「決断力」なくしては語れません。

 まず、奈美さんは土曜日にお見合いをした男性のうち、一人の男性に「家庭的な優しさ」を感じ、その日のうちに自分からアプローチ。「今日は楽しかったです」というお礼のメールに、「もう一度声が聞きたいです」という一文を添えて、メールを送ったのです。

 すると男性は、メールを見てすぐに彼女に電話。「もしもし!」と、自分の声を彼女に聞かせ、その勢いで二人は土曜のうちに再びデート。さらに次の日にも会う約束をして、日曜日のうちに結婚する意志を固めたのです。

 「行動力」も「決断力」もある奈美さんは、家庭的な優しさを持つ理想の男性と出会ったことで、恋愛モードにスイッチが入ったのでしょう。一般的な挨拶メールで終わらせず、自分から一歩踏み込んで「声が聞きたい」と甘えてみることで、相手の恋愛スイッチもONにしたのです。

 こうした恋愛テクニックを、奈美さんのようにナチュラルに発揮することは、多くの女性が難しいと感じるかもしれません。しかし、意中の男性に素直な気持ちを伝えることができ、さらに相手の気持ちも盛り上げることができたなら、それは巡り巡って自分の幸せにもつながります。

 もちろん、テクニックを使うことだけを勧めているわけではなく、お相手の男性を尊重し、お互いにいい関係を築こうとする気持ちを持っていることが大前提。その上で、男性に上手に自分のよさを伝えることは、婚活をする上ではとても大切なことだと思います。

 仕事でもスキルを身に付けて能力や経験値を伸ばすように、婚活でもスキルを身に付けることは、幸せな結婚に近づくための効果的なアプローチ。ちょっとしたコツをつかんだり、技術を磨いたりして幸せに近づくことは、とてもすてきな生き方だと思っています。

 奈美さんも、「声が聞きたい」とお相手の男性に素直に甘えることで、相手との関係を大きく前進させました。

 お相手の男性は、31歳の初婚男性で、残業の少ない安定した仕事に就く子ども好きの方。私としては、「超スピード婚」であることから、「もう少しだけお付き合いを深めてから決断しては?」とアドバイスしましたが、本人たちの意志は固く、入会から8日で成婚しました。

 奈美さんは、前回の結婚では夫とうまく価値観の擦り合わせができなかったそうですが、お見合いをした男性とは年も近く、何でも遠慮なく話せる相手だと言っていました。

 そしてお相手の男性も、奈美さんにお子さんがいることは承知の上でお見合いをし、彼女との結婚を望んでいるので、きっと子どもの幸せを第一で考えてくれる優しい方だと思います。

 奈美さんのように、行動力でチャンスをつかみ、決断力で幸せを引き寄せる思い切りのよさも、婚活では必要です。そして、時には男性に素直に甘えてみることが、成婚への近道となることがあるかもしれません。

◆今回の教訓◆

・「夢のような理想」は捨て、「現実に根差した理想」を見つけることが大切。

・時には男性に素直に甘えてみることも、自分を幸せにする方法の一つ。

・行動力でチャンスをつかみ、決断力で幸せを引き寄せる。

スピード婚をした本人たちの意志は固かった。幸せを祈ります (C)PIXTA
スピード婚をした本人たちの意志は固かった。幸せを祈ります (C)PIXTA

聞き手・文/青野 梢 イラスト/田中小百合、PIXTA