■正論でも、こんな発言に男はドンビキ

 前回の長谷川さんのコラムでは、ストイックでイタイ系のオーガニック女子は減り、自然体が増えたという指摘でした。たしかに、そうかも。でも、まだまだ押しつける人がいるのも事実。ここでは、なぜ“押しつけ系オーガニック女子”が疎まれるのかを検証してみましょう。

 本気で相手のことを思いやっていたとして、彼候補の男性の前で「マーガリンはトランス脂肪酸だからダメ!」、「パラベンの入っている化粧水を使うなんて言語道断」と叫んだら、たとえそれが正論でも、「この人にはあんまり近寄らないでおこう」と思います。だって、正直、メンドクサイですもん。付き合ったら大変そう。

 自分がよかれと思ってやっていることは、自分の中で完結すればよいと思います。もちろん、貴女が食に責任ある立場であれば、添加物や遺伝子組み換えなどを避ける理由を子どもやパートナーに語って聞かせるのは大切。

 「ああ、この人との関係においては少し踏み込んで話をしてもいいな」と感じたら、トランス脂肪酸が今、どういう扱いを受けているのかをゆっくり話しましょう。でも、いきなりママ友に向かって「そんな体に悪い添加物入りのものを食べさせるなんて、母親失格!」と言う女性がいたらイヤですよね。

 愛する子どものため、パートナーのため、というその人の熱心さは伝わるのですが、感情で話をされると、周囲はその熱量についていけず、かえって冷めてしまいます。

 話は変わりますが、男性に「自分がスキンケアしていることを自慢するな」というアドバイスをよくします。というのも、今や清潔でいることは当たり前で、それを声高に主張するのはみっともない。例えば、ニオイ対策のためにボディーシートで体をぬぐうなんてこと、わざわざ人前でやることでもない、と。これと似たようなことが、オーガニックブームにも言えるのかも。