実年齢よりもちょっと年上に見せる方が、軽く見られずに済む?

 一般的な女性誌や美容誌だと、“○○でー5才の見た目”などのように少しでも若くなるためのハウツーが特集を飾ります。特に、最近はツヤ肌ブームで、肌のツヤを出す方法が満載。

 でも、日経ウーマンオンラインの編集部の方たちと話をしていたら「私たちの読者の方々は、たとえ30才前後でもビジネスの場ではきちんとした感じを出したくて、ファッションもメイクも大人っぽく、あえて若さを強調しない女性も多いんですよ」と伺いました。これ、個人的にビックリ。

 彼女たちは「実年齢よりもちょっと年上に見せる方が、軽く見られずに済む」というのです。これをご覧の方、心当たりありませんか? たしかに働く女性のセルフマネージメントとしては正解ですよね。ただ、あんまり突き詰めて考えると、もったいないかもしれません。

 というのも、先日、ポーラと予防医学研究者の石川善樹氏が幸福度について、共同研究の結果を発表しました。それは、 “ スキンシップ、会話、おしゃれ度が高い人は、幸福度が高い”というもの。定期的にファッション情報を収集し、TPOに合わせた服装をする、ほぼ毎日メイクをする……などなど、おしゃれに関する項目もたくさんあり、それらが幸福度と関係するそう。メイクやファッションで、幸せになれるんですね。だから、あんまり肩肘張らず、たとえビジネスの場でも、年齢に相応しいおしゃれを楽しんでみるのもいい。それも、冒頭で述べた、自分の年齢を受け入れるということ。

誰かと一緒に買い物へ行くことも大切

 この、年上に見られたいというのも、旧来のリーダー像を引きずっている証拠でしょうか。今や、そこまで武装する必要はありません。貴女は、TPOの範囲で好きな服を着ればいい。たとえば、内勤の日にはジャケットをやわらかい色のカーディガンに替えてみるだけでも、きっと自分の心持ちが違います。

 いつもオンの服装はひとりで買い物をしているという女性がいたら、ぜひ、誰かと一緒に買い物に行ってみて。自分の中で凝り固まっていた、おしゃれへの意識が変革するはず。もっと、職場でもおしゃれを楽しむようになると、働くことのモチベーションも上がりますよ。

 さて、 長谷川さんに大トリをお願いして、これにてボクの連載は終了です。今まで本当にありがとうございました。では、皆様、美容を楽しんで、より素敵な貴女になれますように。また、いつかお目にかかれるのを楽しみにしています。

文/藤村 岳

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