「お金を貯めれば幸せになれるのでは?」「貯蓄が1000万円以上ある人は、好きなものが何でも手に入れられそう」という声も耳にしますが、実際はどうなのでしょうか。――今回は、エステサロン通いで借金を抱えた状態からV字回復を遂げ、貯蓄上手となったAさん(35歳)の光と影に迫ります。

第1回 読者の「貯蓄事情」大公開 平均貯蓄額939万円
第2回 貯蓄1000万円女子の生活費大公開 削れないのは?
第3回 貯蓄1000万円女子は1年間にいくら貯めるのか
第4回 働く女性の最高の自己投資とお金の失敗 何にいくら?
第5回 1000万円貯める女子 貯蓄を意識して変わったこと
第6回 貯蓄1000万円女子の習慣 ○○が得意で○○がない
第7回 貯蓄1000万円女子が実践 効率よく貯める法則3つ
第8回 月収20万で貯蓄1000万円 幸せ独身女子の貯め方
第9回 貯蓄5000万円以上バツイチ既婚子あり37歳の幸せ
第10回 貯蓄2500万円女子が実践する仕事力&収入アップ術
第11回 彼との別れも転機に 貯蓄3000万円女子の人間関係
第12回 貯蓄1000万円あっても寂しい 35歳女子の光と影【今回はここ】

M・Aさん(35歳)
医療・研究
独身、一人暮らし、彼なし

手取り月収:33万円
手取り年収:600万円
貯蓄(投資)総額:1000万円
人生満足度:40点

エステ通いの借金というマイナスからのスタート

――M・Aさんの貯蓄は、現在1000万円。さらに投資用不動産を持っていて、その資産価値は8000万円。あわせて、なんと9000万円もの資産があります。30代前半の女性でここまでの資産をお持ちの方はなかなかいらっしゃらないと思うのですが、昔から貯められるタイプだったのでしょうか?

 「いえいえ、全然そんなことはないです。実は学生時代に痩せたいと思ってエステに通って借金をしていたんですよね。その借金が、月々6万円もの返済に膨らんでしまって……。社会人になってお給料をもらうようになって、さらにエステにつぎ込み、カードの返済ができなくなって、親に連絡がいくこともありました。

 そんな自分が情けなくなって、弁護士に相談に行きました。親からお金を借りて債務整理をすることにしたんです。数年かかって、借りていたお金をなんとかすべて返し終わった頃に、妹が結婚したんです。『貯蓄があったから、結婚式も色々オプション付けて豪華に挙げられたんだ』とうれしそうに話す妹の姿を見て、私自身も生まれ変わろうと決意しました。

 ゼロから、貯蓄や投資を始めることにしたんです。しっかり勉強をして、同じ失敗は二度としないと自分自身に誓いました。いろいろなセミナーに行き、銀行や証券会社をどのように活用したらいいかをじっくり勉強しました」

エステで借金をして、ゼロからのスタートで貯めました 画像はイメージ (C) PIXTA
エステで借金をして、ゼロからのスタートで貯めました 画像はイメージ (C) PIXTA

――マイナスからのスタートで、1000万円ものお金を貯められるようになったとは、大きく変わられたんですね。普段のお金の管理は、どのようにしていますか?

 「家計簿アプリ『おカネレコ』を使っています。『あとで家計簿を付けよう』と思うと付けなくなってしまうので、レジの方が商品をピッとやっている間にアプリを立ちあげて、その場で10円単位で付けてしまいます。例えば3715円だったら、3720円と入力するだけ。毎回、このアプリに使った金額を入力するだけで、お金を使った実感が湧いて、無駄遣いをやめようという意識が保つことができます。