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 それは、「時間を区切る」ということ。

 私自身も私のクライアントさんも、「キッチンタイマー」を日常のなかでフル活用しています。「だらだらスマホ」もエンドレスでするのではなく「時間限定」で実行するのです。

 ポイントはこの二つ。

・だらだらする時間を30分、1時間などと、事前に決めて、タイマーで計ること。
・タイマーが「ピピピ」と鳴ったら実行する「次のアクション」を明確にしておくこと。

 先述のDさんの話を聞いてみると、昇級してチーム内の教育担当になったものの、思うようにいかないうえに新しい仕事も増えて、心身ともに疲れていました。彼女は、帰宅後に息抜きが必要な状況だったのです。そこで、新しい状況に慣れるまであと1カ月は「帰宅後1時間は、だらだらスマホOK」ということに。そして、キッチンタイマーが鳴ったら「お風呂に入る」と決めてみたのです。

 実際試してみると、2回に1回は1時間ぴったりでやめられないことも。そこで、スマホのOFFタイマー機能を使い、1時間経つと自動的にスマホがスリープ状態になるように設定。すると「時間を区切り、堂々とだらだらスマホができるようになりました。1時間後にやめるときには気分がよくなっていることもあります」と、Dさん。

 また、どうしてもだらだらスマホがやめられない日があると悩んでいたEさん。それはどんなときかと聞いてみると、仕事で失敗した日や夫婦喧嘩をしたときなど、Eさんにとって気分転換が必要なときでした。そこで「時間限定」を勧めてみたのですが、月に数日でもだらだらとスマホを見てしまう自分に落ち込んでしまうとのこと。

 そんなEさんに、私の友人でバリバリ仕事をこなすFさんの話をしました。以前、私がだらだらスマホに悩んでいたとき、Fさんはこう話してくれたのです。「大きなプレゼンをした日は、頭が回転しすぎて眠れない。スマホで動画を流しながらぼーっとしたあと、やっと眠れるの。一見無意味に見えるけれど、このスマホタイムが私にとっては大事なのよ」と。

 Fさんの言葉に感化されたEさんは、どうしてもだらだらスマホをやめられない日は「時間を区切る」ことで、割り切って実行できるようになりました。すると、「だらだらスマホをした自分を責めなくなり、寝起きもよくなりました」と教えてくれました。

さらにだらだらスマホをやめる 1分でできるオススメアクション>

1:「だらだらスマホ」をやめようとするのをやめてみる

2:時間を区切る
(例 キッチンタイマーやスマホのOFFタイマー機能を活用する)


3:制限時間後に、やることを決めて準備しておく

 いずれも1分あればできるので、ぜひ試してみてくださいね。

文/大平朝子 イラスト/三ツ木朗恵