本当は心のどこかで「何かが違う」「やめたらきっと楽になるはずなのに」――。そう思いながら、今の場所に居続けてしまう(目の前の物事をやり続けてしまう)ってことありませんか? 時として、何かを始めることより、やめることのほうが難しい場合があります。それは、手放すことへの勇気と覚悟が必要だから。
 心に渦巻く葛藤と向き合いながら、恋愛、仕事、家庭、ダイエット……いろんなジャンルで「やめる」決断を下し、新しい幸せを手に入れた女性たちがいます。そのストーリーを全7回でお届け。第4回は、はやりのダイエットに何度もチャレンジするものの、一向に結果が出なかったみゆきさん(35歳)。これまでの無理なダイエットを見直し、やめることによって理想の体形に近づいていく……その過程をお届けします。

みゆきさん・35歳
<ダイエットをやめたら、理想の体形になった!>
年齢とともに痩せにくくなった上に、仕事のストレスで体重が増加! 身長158センチで体重は67キロに。慌ててはやりのダイエットに挑戦しても、思うような結果は出ず。とうとう、強力なダイエット法に手を出し、倒れるハメに……。そんな状態にどう決別し、理想の体形に近づいていったのか?

仕事のストレスから激太り。慌ててダイエットを開始!

――子どもの頃から太りやすい体質で体形には気を付けていたが、30歳を過ぎてからガクンと代謝が落ち、痩せにくい状態に。仕事の忙しさやストレスも相まってドカ食いが増え、みるみる体重が増加。みゆきさん史上最高記録の67キロ(身長158センチ)に到達した。

みゆきさん もう、ぽっちゃりを通り越して、おデブの領域です……。体重計を見て、「これはヤバイ!」と思い、慌ててダイエットを始めることにしました。でも、運動は苦手で続かないと思い、食事制限でなんとか減らすことにしたんです。

 りんごは腹持ちがよく、食物繊維が豊富だと知り、果物好きな私は「これならいける!」と、朝と晩の食事を「りんご」に置き換えることにしました。朝はりんごを丸々一個と小松菜を少し入れてスムージーに。夜はりんごを大きめにカットして食べ、1日目が終了。意外と満腹感もあり、しかも翌朝、体重が1キロ近く減っていて、「これは楽勝かも!」とますますやる気が湧きました。

 2日目、3日目も同じようにチャレンジしましたが、4日目の夜にどうしても外せない職場の飲み会が入ってしまいました。「ダイエット中なのでりんご以外は食べません!」なんて言える雰囲気じゃなかったので、他の人と同じくコース料理を食べたところ、翌朝には体重が逆戻り……。取り戻そうと、再びりんごダイエットを始めましたが、7日目にしていよいよその味に飽き、体重も当初の67キロから0.7キロしか減っておらず、ガックリ。この先、ちょっと続かないなぁと思い、断念することにしたんです。

――りんごダイエットがダメなら、次はおからダイエット、ホットヨーグルトダイエット、酵素ダイエット、とはやりのものに手を出し……。だが、どれも思うような成果は出なかった。

みゆきさん やっぱり炭水化物と脂が太る原因なのではと思い、それまで大好きだった白米やパン、パスタ、お肉を徹底的に抜いて、お魚と野菜、豆腐だけにしたこともありました。体重は2週間で2.5キロほど減りましたが、パワーが格段に落ちてしまい、仕事に集中できなくなってしまったんです。何より、食事の時間がつまらない……。大好物を我慢するというのは、これほど気力やエネルギーがなくなるのかと驚きましたね。

 大好物を控えるのをやめて、朝と昼だけは普通の食事に戻しました。でも、そのままだと体重は減らないと思い、効くと評判のダイエットサプリを海外から取り寄せて飲むことにしたんです。

<次のページからの内容>
●強力なサプリのせい? 身の危険を感じる事件が
●体を痛めつけても体重は変わらず、発想を変えた
●自分に「質問すること」を食事前の日課に
●目標は掲げない。流行にも飛びつかない
●「幽霊会員」状態のジムをやめ、歩くことを意識
●ズボラな性格でも理想の体形になれた理由