Q:就業時間中に副業のお客様からメールが。会社のPCで返信したらペナルティーがありますか?

 今では一人一台のPCが与えられるのが当たり前になっているので、時には私的なことに使ってしまうというケースも……。そもそも会社で使用しているPCは会社の所有物であり、業務に使用するために与えられているものです。就業規則においてPCを業務以外のことに使用することを禁止している会社もあります。たとえ、就業規則で禁止されていない場合であっても、従業員には職務専念義務があります。そのため、職務とは関係のない副業を行うことは職務専念義務に反する行為ととられても仕方ありません。

 そこで、「自分のスマホで返信するなら大丈夫だろう」と思われるかもしれませんが、就業時間中はNG 。休憩時間に自分のスマホで返信する分には問題ありませんが、就業時間中にメールの返信が気になるなど業務に影響を及ぼさないように気を付けたいものです。

会社が副業OKだとしても、ここに注意!
会社が副業OKだとしても、ここに注意!

Q:副業した分の確定申告は必要ですか?

 副業の「所得」が年間20万円を超える場合は、確定申告を行う義務があります。この20万円とは収入ではありませんのでご注意ください。例えば、30万円の収入があったものの、経費が15万かかっていれば、所得は15万円となり、確定申告の義務は生じません。

 ただし、フリマサイトで自分の着ていた洋服や不要となったバッグなどの生活用動産を売った場合は、「譲渡所得」となり、年間20万円を超える所得でも確定申告は不要とされています(貴金属・宝石など一部例外あり)。

 しかし、生活用動産の売買であっても、その活動に継続性があり、客観的に見て行動や資金の流れから営利目的と判断されれば、課税対象となり確定申告が必要となります。迷ったときは、税務署に相談してみましょう。

Q:キャリアの可能性を広げるために副業してみたいです。でも会社は副業禁止。転職以外に何かいい方法はないでしょうか。

 ボランティア活動など、直接収入を得ることはなくても、社外で自分が興味のある活動に参加してみてはいかがでしょうか? 新しい人間関係など、社内では得られないネットワークを広げられるかもしれません。

 自己の可能性を広げるためには、自分にはどのようなスキルがあるのか、好きなことは何なのか、どのようなことをしてみたいのかなど、自分を客観的に見ることも大切です。キャリアカウンセラーに相談してみたり、スクールに通ってみたりするなど、自分に投資する時間を設けてみることをおすすめします。あるいは、周りで副業している方から体験談を聞いてみたり、今後の副業に役立ちそうなセミナーに行って話を聞いてみたりするなど、視野を広げてみることも大事といえるでしょう。

文/佐佐木由美子 写真/PIXTA