働く女性の4人のうち3人が負担を感じている家事。これから結婚や出産を視野に入れている人にとって、家事負担を減らすための方策は気になるところでしょう。今回は家庭内での家事シェアの実態と、外部の家事支援・家事代行サービスの利用について聞きました。

【日経ウーマンオンライン×日経DUAL 共同企画】
(1)働く女性の75%「家事が負担」 既婚子ありは9割弱(日経ウーマンオンライン無料会員限定)
(2)「ワンオペ家事」は4割弱、でも家事外注はまだ少数派(日経ウーマンオンライン無料会員限定)【今回はここ】
(3)心理学で分かるあなたの家事スタイル・弱点と対策(日経DUAL有料会員限定)
(4)ストレス消え視界が晴れる 物を分ければ自分が分かる(日経ウーマンオンライン無料会員限定)
(5)片付けのプロが教える動線・グルーピング・予防のワザ(日経ウーマンオンライン無料会員限定)
(6)ワンオペ家事脱出! 家事シェアにはコーチングを応用(日経ウーマンオンライン無料会員限定)
(7)意外に知らない、家事代行の上手な活用法(日経ウーマンオンライン無料会員限定)

 (C)PIXTA
 (C)PIXTA

 前回記事では、働く女性の9割以上が家事を手掛け、4人に3人が家事に負担感があることをお伝えしました。

 では、家族などと同居している女性は、世帯内でどのように家事をシェアしているのでしょうか。

世帯で家事を担っているのは誰か(複数回答)
世帯で家事を担っているのは誰か(複数回答)
自分以外に家事を担っている人は「配偶者/パートナー」35%

 世帯内で家事を担っている人を聞いたところ、自分以外では「配偶者/パートナー」が34.5%、「子ども」が5.4%、「それ以外の親族」は14.8%という割合でした(複数回答)。さらに、「既婚または独身・子どもあり」で“ワンオペ家事”(自分で家事をしており、家事を担う人が他にいない)に該当する人は37%でした。ワンオペの背景・事情は人それぞれでしょうが、負担感が大きいのも当然といえるでしょう。

夫の長時間労働が家事シェアの大きなハードル

 家事のシェアについて、悩みや課題だと思うことを挙げてもらいました。特に、夫やパートナーとの家事シェアについては、相手の仕事の忙しさや、相手との関係性を挙げたものが目立ちました。

夫が長時間労働の職場にいるので、平日帰ってくるのは夜中。文句を言わない点はありがたいが、結局私が一人で負担せざるを得ず、とても不平等だと感じる。(34歳、既婚子どもあり)

仕事が忙しく、稼ぎも自分より多い夫に、洗濯と掃除をすべて任せていいのかと、いまだに罪悪感を持つときがある。家事はすべての人がやらなければならないことなのに、この気持ちはどうしてなくならないのだろう。(43歳、既婚子どもあり)

夫は正規雇用でテレワークも利用できるが「テレワークは家で仕事をする制度であり、家事をする暇はない」と家事をしない。収入差にかかわらず、もう少し家事を分担してほしい。(39歳、既婚子どもなし)

 夫の忙しさに一定の理解は示すものの、自分だって残業をしないために全力で仕事をして、急いで帰宅して家事をこなすことには理不尽感と不公平感がある、と訴える人も。

 ある程度、家事をシェアしているという人も課題を挙げてくれました。

自分と相手の家事に求めるクオリティーが違うので、どこまで、どんな頻度で相手に望むことを伝えるかが難しい。例えば、スポンジは食器洗い用とシンク洗い用に分けていること、木製の皿は使ったらすぐ洗いたいこと、入浴後は換気のためにドアを開けておいてほしいなど。(31歳、既婚子どもなし)

夫が週末に食事の準備をしてくれるのは助かるが、床やコンロに野菜のかすや汁をこぼしたり、料理中の汚れた手で食器棚や冷蔵庫を触ったりするため、かえって食事の後片付けに時間がかかる。(39歳、既婚子どもあり)

 やる気をそがないようにどう伝えるか、気を使っている様子がうかがえます。

<次のページからの内容>
● 家事シェア成功の秘訣 読者の工夫を一挙公開
● 読者が実践「感謝をきちんと伝える、文句を言わない」
● 家事の外注、利用派は少数だが関心は高い
● 利用派が頼んでいる家事で一番多いのは…
● 「利用したくない」理由トップは「他人が自宅に入るのに抵抗ある」