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実は怖い「痩せのリスク」 生まれてくる子にも影響

2018年10月4日

若い女性のやせと低出生体重児を防ぐには

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 今回のキーワードは「やせのリスク」です。昨今、ダイエットに励む女性は多くいますが、やせ過ぎは肥満とともに疾病リスクを高めることも知っておく必要があります。

 2015年4月3日、フランス国民議会の下院が、体格指数(BMI=体重kg÷身長m÷身長m)が「18未満」の“やせすぎモデル”をファッションショーなどに出演させるのを禁止する法案を可決し、波紋を広げた。

 やせすぎモデルを使ったモデル事務所の経営者に対する罰則は、6カ月以下の禁固刑と7万5000ユーロ(約1000万円相当)以下の罰金という厳しい内容だ。

 日本ではBMI18.5未満が「やせ」とされているが、最新の「平成25年度国民健康・栄養調査」(厚生労働省)によると、成人女性におけるやせの割合は12.3%で、この調査開始以来最高値となった。

 同調査で第二次世界大戦後の日本人のBMI変化を見ると、男性はずっと上昇傾向にあるが、女性では反対に、20~40歳代は1970年頃、50歳代以上の女性も1990年頃から減少を続けている。特に20代のやせは深刻で、5人に1人を超えている状態だ(21.5%)。

丸の内OLは3割弱がやせ

 23万人の女性が働く日本を代表するオフィス街、丸の内のOLに占めるBMI19以下の「やせ女性率」は28%という驚くべき結果も発表された。

 2014年9月から活動している「まるのうち保健室」が、同地域の20~30代のOL749人を調査したものだ。日本人がとっている1日の摂取エネルギー量が減っているので、このような一群が存在するのは当然だともいえる。

 ことにやせが多い20代女性の1日あたりの平均摂取エネルギー量は平均1628kcalで、18~29歳の平均的な身体活動量の女性の必要エネルギー量1950kcal(「日本人の食事摂取基準2015年版」)をはるかに下回っている。

 そして、さらに驚かされるのが丸の内OL。前述の調査によれば、平均摂取エネルギーはなんと1日1479kcalしかない。しかも、働く時間が長い人ほど低くなっているというからことは重大だ。

 再び日本の食事事情に戻ってみよう。ずっと摂取エネルギー量とほぼ同じ減少カーブを描いているのが、炭水化物の摂取量だ。

 糖質(炭水化物から食物繊維を除いたもの)が血糖値の上昇を招き、それに伴って分泌されるホルモン・インスリンが食事でとった余剰エネルギーを体脂肪に蓄積するとして、糖質自体の摂取を控える“糖質制限食”をダイエット法として取り入れる人も見受けられる。そもそも減っている日本人の炭水化物摂取量と対をなすように「やせ」が増えているのだ(下のグラフは成人女性におけるやせの割合の経年変化)。

 このような食事法が、日本人女性の“やせ化”に拍車をかけている可能性も否定できない。

死亡リスクまで高くなる「やせすぎ」

 今回はそのリスクに踏み込まないが、もちろん肥満も問題だ。しかし、肥満ほど話題に上らないにもかかわらず、様々な疾病リスクが増加するやせにも、もっと社会の関心が集まってしかるべきだろう。

 日本人を含む東アジア人85万人についてBMIとがん、心血管疾患、それ以外の疾患による死亡リスクを分析した研究(下のグラフ)を見ると、どの項目も、肥満が進んでもやせが進んだ場合でも高くなっている。

 2014年に発表された、BMIと死亡リスクに関する51の研究を分析した報告では、がんや慢性肺疾患などの疾患が原因で低体重になっている人たちを除外しても、BMI18.5以下のやせの死亡率は普通のBMI(18.5~24.9)の人たちに比べて1.8倍になるという結果が出ている[注1]。

[注1]J Epidemiol Community Health 2014;68:683-690


 日本では30歳代以下の女性のやせ傾向が目立つが、若い女性のやせは、将来の骨粗しょう症とそれに伴う健康寿命短縮のリスクや、妊娠する力の低下、生まれくる子供の健康にも影響が及ぶ可能性があるので注意が必要だ。

 極端なダイエットやスポーツ競技などのために体脂肪が減少しすぎると、神経性食欲不振症を招いたり、免疫機能が低下したり、卵巣機能の低下によって月経不順や無月経になることもある。

 そして、無排卵が長期化し女性ホルモン・エストロゲン値が低い状態が続くと、骨形成が満足に行われず、健康寿命に関わる骨粗しょう症のリスクも高まる。

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