1.なりたい人を鮮明にイメージする

 あなたは将来、どのような生き方、働き方、役割の人になりたいですか?

 どのような場所・場面で、どのようなタイプの人々と関わる仕事をしていたいですか?

 あなたが深く満足するのは、何が起こったときでしょうか?

 あなたが「なりたい」と考える人物の様子を、頭の中で鮮明な映像にしていきましょう。それが、あなたの将来ビジョンです。

 なお、「将来」といっても、どの程度先のことなのか、迷ってしまう人もいるかもしれませんね。ここでは、とりあえずの期限を設定して考えるべきです。

 例えば、今から「5年先」とか、「4年後の誕生日」、または「30歳」「35歳」「40歳」など、年齢を一区切りに考えるのもおすすめです。ピンとくる期限が、あなたにとっての正解。自分の感覚に正直に従いましょう。

2.3つのキーワードをリストアップする

 次に、将来像を考える際のヒントとなるキーワード「BE」「DO」「HAVE」の3点を挙げます。

「BE」…あなたがなりたい人物のキャラクターや価値観、感性など。
「DO」…その人物の行動パターン。どのような状況・場面で、何をしているのか?
「HAVE」…その人物の服装や持ち物・財産など「目に見えるもの」と、能力や資質、魅力など「目に見えないもの」の両面が含まれます。

 この3つの視点を手掛かりにして、「鮮やかに仕事をして、周囲の人たちを魅了している、かっこいい人物」のイメージを思い浮かべてみましょう。

 初めは、妄想で構いません。今の自分自身のことなんて棚に上げて、あなたが思う「カッコいい人」「デキる人」を思い浮かべてみましょう。

 映画や物語に出てくる登場人物を手掛かりにするのは、よい方法です。例えば、映画「プラダを着た悪魔」には、対照的な二人の女性が登場しますね。最先端のファッションに身を包んだ敏腕カリスマ編集長と、若くて素朴な新人アシスタント。この二人にはそれぞれ、魅力的で憧れる部分があります。それを具体的に書き出してみましょう。

 あるいは、あなたの職場を見渡してみましょう。その中から「デキる人」「カッコいい人」を何人か選んで、注意深く観察するのです。すると、一人の人物の中にも、見習うべき点、すてきな点が見えてくるはず。そのキーワードをリストアップしてください。

 このようにして、あなたが「こんなふうになりたい」「魅力的」「お手本にしたい」と感じる要素を、材料としてたくさん集めていきます。キーワードは、少なくとも20個は欲しいところですね。