味噌で期待できるメリットとは

 藤本さんは味噌を摂取することで期待できる効果について教えてくださいました。味噌のメリットについて、現在分かっているものは、下記の5つ。「忙しい人ほど朝はお味噌汁を飲むといい」の5つの理由です。

美肌&美白

 味噌には良質な植物性たんぱく質とビタミン類が多く含まれている。大豆から味噌へと発酵が進む過程で作られる「遊離リノール酸」がしみ・そばかすの原因であるメラニン合成を抑制するともいわれている。

便秘解消

 味噌が腸内環境を整えるだけでなく、根菜や海藻といった具材の食物繊維で、便秘の解消に役立つ。

アンチエイジング

 味噌に含まれるサポニンやメラノイジンには細胞の酸化を防ぐとされる。味噌の主成分、大豆には女性ホルモンの働きを活性化するイソフラボンも豊富に含まれている。

減塩効果

 味噌汁というと塩分を気にする人が多いが、実は味噌汁1杯に含まれる塩分は1.2~1.5g程度とそれほど高くない。また、味噌に含まれる塩分は、普通の塩に比べて30%の減塩効果があるとする研究報告もなされている。

生活習慣病の対策

 昔から「味噌は医者いらず」というように、高血圧や脳卒中、がんなどから体を守る働きがあるといわれる。

味噌は調味料としても重宝

 味噌はお味噌汁にしか使わない人もいるようですが、調味料としても便利に使えるそうです。藤本さんは塩やしょうゆの代わりに味噌を使っていて、むしろ「万能調味料」と呼んでも過言ではないとか。

 「お味噌によって、さまざまな味の特徴があります。塩分として活用するほか、西京味噌などは米麹の甘みがありますし、八丁味噌なら深いコクを出すことができます。味噌はうま味成分を多く含むので、フランス料理の隠し味に使うシェフもいるほどですよ」(藤本さん)

「味噌は食材の味を調えてくれるんです」(藤本さん)
「味噌は食材の味を調えてくれるんです」(藤本さん)

 では、どんな料理に使うといいのでしょうか。「例えばカボチャを白味噌とみりんで煮ると、お砂糖を使わなくてもほっこり甘い煮物が出来上がります。また、卵かけご飯におしょうゆではなく、お味噌を使うことも。お味噌をちょっと炙ってから入れると香ばしくなって、おいしいですよ」と藤本さんは例を挙げてくれました。

 また、風味の豊かさだけではなく、栄養価の高い食品であることも見逃せません。味噌だけで、五大栄養素である炭水化物・脂肪・たんぱく質・ミネラル・ビタミンを含んでいます。ご飯と味噌汁は互いにないアミノ酸を補う名コンビ。

 「忙しい人なら、朝はお味噌汁とご飯を食べるだけでもOKなんです。ちゃんと朝食を食べると疲労回復や集中力アップにも役立つので、皆さんにはぜひお味噌汁を飲んでいただきたいですね」と藤本さんは朝食に味噌汁を飲むことをすすめます。

 「でも、毎朝お味噌汁を作って飲むのは大変ではないですか?」の問いに藤本さんは、「朝は時間がないという人には、『みそまる』がおすすめですよ」。えっ、藤本さん、その「みそまる」って何ですか?