クリエイティブ系の職業の人は、どんなノートを使っているのでしょうか? 黄色と深緑のスケッチブックで有名な文房具メーカー・マルマンでデザイナーをしている渡辺さんにお話を伺いました。愛用のノートはケイ線が入っていない無地のもの。アイデアが出しやすく、オールマイティーに使えるという無地ノートの活用術を教えていただきました。
1. 多彩な仕事を支える無地のノート
スケッチブックにノート、ルーズリーフやバインダーなど、さまざまな文房具を作っているマルマンでデザイナーをしている渡辺さん。デザイナーの仕事が中心ですが、所属は「マーケティンググループ」で、商品企画や市場分析なども行うのだそうです。
「デザインに限らず、商品にまつわるあらゆることを担当しています。商品に付属する『使い方例』を作成したり、キャッチコピーを書いたり、商品設計を見直したりすることもありますね」
かなり幅広い仕事に携わっている渡辺さん。そんな彼女が入社当初から愛用しているのが現在のノートです。
「まず気に入ったのが大人っぽい見た目です。黒のシンプルな表紙で、どんな場面にも合うんですよね。この『ニーモシネ』シリーズは、横線や方眼のタイプもあるのですが、私はずっと無地を使っています。ちょっとしたメモを取るときにイラストを描くことがあるので、ケイ線がないほうが描きやすいんです」
厚めの紙で書き心地がとてもいいこと、背表紙に厚みがあるので机の上でなくても書きやすいことも気に入っているポイントです。
自分の仕事スタイルに合ったケイ線のタイプを選ぶ。現在はイラストを描くことがあるので、無地を使用
では、渡辺さんは、どのようなノートの使い方をしているのでしょうか。
2. 下絵も打ち合わせのメモも、全て1冊のノートにまとめる
このノートから誕生した商品があるというので、詳しく伺ってみました。
「企画からデザインまで、すべて担当した商品なんです」というのはミニサイズのバインダー。持ち歩きに便利なかわいらしいサイズで、アルバムやスクラップ、レシピブックなどにおすすめとのこと。
「バインダーの中にはキャッチコピーや使い方例を書いたものが入っているのですが、そのイラストはノートに描いたものをスキャンして使いました」
では、商品になる前の下絵やキャッチコピーを見せてもらいましょう。
●渡辺さん考案のミニバインダーは、どのように生み出されたのか
●下絵やキャッチコピーなど、アイデアをたくさん出す時はノートをどう使う?
●新たな仕事を行う際の、過去のノートの生かし方
●渡辺さんがノートに文字やイラスト・図を丁寧に書き入れている理由は?