“恋のエコサイクル”を回せ!

どのようなシチュエーションで会うか

 それでは、具体的に若林とどのように会うとよいかを考えてみます。

 この時のポイントは、先ほど挙げた“若林の魅力”が最大限発揮されるシチュエーションを設定することです。

  好きな異性をデートに誘う場合、アピールしたい気持ちが強く出るため、人はつい自分のいいところが相手に伝わるようなシチュエーションを設定しがちですが、それを逆転させて、相手のいいところが自分に伝わるように設定するのです。

持続可能な“恋のエコサイクル”

 すると、次のような好ましい循環が生じます。

《若林は、自分の好きなことができるので楽しい。あゆみさんは、若林のいいところを浴びるように享受することができて楽しい。若林は、あゆみさんから太い関心の矢印を向けられて気分が上がるし、自分を見てあゆみさんが楽しんでいるのも楽しい。若林が楽しいと、あゆみはもっと楽しい……。》

 桃山商事では、ここに見られる持続可能な循環を“恋のエコサイクル”と呼んでいます。恋のエコサイクルが回り始めると、相手の魅力が際立って見えてくるため、リスペクトの気持ちも自然に湧いてきます。

“恋のエコサイクル”実践例~清田代表の場合

 恋のエコサイクルの好例が、桃山商事の清田代表の恋愛です。彼が現在お付き合いしている彼女は相撲好きなのですが、付き合う以前、清田からアプローチしていた時期に、二人は両国国技館で行われている朝の相撲体操なるものに参加しました(力士と一緒に体を動かす、相撲版ラジオ体操みたいなもののようです)。筆者(桃山商事の森田)は当時、デートで相撲体操はねえだろとあきれたものですが、今思えば、二人は国技館で“恋のエコサイクル”を回していたのです。

 清田代表はそれまで相撲には1ミリも興味を持っていなかったはずですが、彼女のフィールドに果敢に飛び込み、結果的に恋を成就させました。