何を話すのが一番いいのか

清田 一対一で会うわけで、基本的には初対面のときよりも手持ちの時間はだいぶ長くなるはずです。恋愛をするというのは、その相手とかなり長い時間を共にするということですよね。だからお互いに「長く居ても大丈夫だな」と思えないと、恋愛関係にはなれません。そのためには、影響し合える相手かどうかを見極めることが大切でしょう。自分の言動にリアクションをちゃんとしてくれているか。自分も相手に対してリアクションできているか。会話の中でそれを感じ取ることが大事だと思います。

――会話に対する苦手意識があり、「どんな話をすればいいのか分からない」という不安を持つ人もいるのではないかと思います。

清田 まずは難しいことは考えず、そのときの自分が一番興味のある話をしてみるのがいいと思います。なぜならそれが最も気持ちの乗っかる話題だからです。仕事のことや趣味のこと、その日に見たニュース、読んでいる本のことなど、極論をいえば何の話をしてもいいと思います。

――逆に、話を「聞く側」として気を付けたいことはありますか?

清田 話を聞く際に最も大切なのは、オーバーなリアクションでも、キレのあるツッコミでもありません。人は、自分の発した言葉が相手にちゃんと伝わっていることが分かれば安心します。だから聞き手としては、相手の話を読解しながら聞くという姿勢が大事だと思います。一つ一つ丁寧に理解・確認していき、分からなかったらその都度質問するようにしましょう。そうやって会話を積み上げていけば、3回目、4回目と会うためのきっかけが自然と見つかるのではないかと思います。

――相手の話を読解する姿勢は、我々が行っている失恋ホスト活動でも基本となる態度ですよね。しっかりと読解できたときは、初対面の相談者さんとの間の心理的距離がぐっと縮まることを感じます。さて、そろそろ最後になりますが、読者のみなさんへのアドバイスとして、何か言い残したことはないでしょうか。

清田 一つだけあります。仲良くなりたい人と仲良くなるためには、自分のセーフティーネットを確保しておくことが大事だと思います。

――どういうことでしょうか?