毎月一度、定期的にやってくる「生理」。一週間近く血が流れ続けるだけでも負担なのに、下腹部痛に襲われたり、イライラしやすくなったりと、さまざまな不快症状に悩まされている人も多いはず。今回はそんな生理にまつわるお悩みについて、産婦人科医の吉野一枝さんにアドバイスをもらいました。

生理痛を我慢している人が多過ぎる!

 日経ウーマンオンラインで事前に実施したアンケートでは、なんと8割以上の人が生理痛を抱えているという結果に(職場で服や椅子に伝い漏れ…読者の「生理トラブル」)。

 そこで、生理のプロであるよしの女性診療所の産婦人科医・吉野一枝さんにこの結果を報告。実際に先生の元を訪れる20~30代の働き女子たちから最もよく聞く生理の悩みについて尋ねてみると、そこには生理痛以前の奥深い問題が潜んでいました……。

 「生理痛を我慢している人が多過ぎます」と開口一番、吉野さんは言います。生理痛で多少つらいのは「当たり前」「仕方ない」「ずっとこうだから……」と思っている人が多過ぎるというのです。

本当はつらいのに、「いつもそうだから」と我慢している人が多過ぎる! (C) PIXTA
本当はつらいのに、「いつもそうだから」と我慢している人が多過ぎる! (C) PIXTA

「働く女性の生理にまつわる相談は主に3つ。月経痛、PMS、生理不順です。

 毎月のように生理痛があるのに鎮痛剤を飲んで耐えているという人も多いですし、生理不順をそのままにして、『2カ月に一回でも生理がきているからいいや』と放置している人もいます。中でも生理痛は、我慢をしている人が多過ぎる。

 最初にお伝えしたいのは、つらい生理痛があること自体、『当たり前』ではない、ということ。毎回鎮痛剤を飲まなくてはならない、日常生活に支障が出るほどの痛みは、病気が隠れていることもあります」(吉野さん)

 では、なぜ私たちは生理痛を当たり前だと捉え、痛いのに我慢し続けているのでしょうか?