「理想の自分」と「現実の自分」のギャップを妄想で埋めていても何も生まれない。
あなたは、いつ「理想の自分」を設定したか覚えていますか?
中学生の時?
高校生の時?
それとも……?
誰にでも「理想の自分」はいると思います。仕事でもプライベートでも、そして恋愛においても、「いつかはこうなりたい」という理想の自分が。しかし、それに対して厳しい現実があることも事実です。この理想と現実のギャップに落ち込み、つい空想の世界に現実逃避してしまうことってありますよね……。
でも、いくら脳内でギャップをカバーしても、そのギャップや隙間は埋まらず、むしろ逆にそれを意識してしまい、震えて眠ることになる。
本日紹介する「勝手にふるえてろ」は、心配事や杞憂をいくら妄想で埋めようとしても、「意味はない」と教えてくれる作品です。
24歳のOLヨシカ(松岡茉優)は中学の同級生「イチ」(北村匠海)へ10年間片思い中! そんなヨシカの前に、突然暑苦しい会社の同期「ニ」(渡辺大知)が現れ告白される。「人生初告られた!」とテンションが上がるも、ニとの関係にいまいち乗り切れないヨシカ。ある出来事をきっかけに「一目でいいから、今のイチに会って前のめりに死んでいこう」と思い立ち、同級生の名をかたり同窓会を計画。ついに再会の日が訪れるのだが……。
妄想が生み出すものは次の妄想だけ
妄想ぐらい自由にさせてくれ。そんな声が聞こえてきそうですが、もちろんそれは自由です。
しかし、一生妄想し続けるわけにもいきません。時には自分が望まない方向に物事がシフトしてしまうこともあるでしょう。結果として、「理想の自分からこれ以上遠ざかってしまったらどうしよう」と震えて眠ることになってしまう。
その杞憂を落ち着かせるために別の妄想を繰り返し、また震えてしまう。しかしその震えが生み出してくれるものは何もありません。強いていうならば次の妄想くらいです。
ではこの負のスパイラルから抜け出すにはどうしたらよいのでしょうか?