経験が足りない=判断力が低い、ではない
いくら相手が何も知らない子どもだったとしても、子どもなりに意見はあります。素人でも素人なりに意見があるのです。未経験者だからといって、経験者の判断が絶対とは限らないことを理解しなくてはいけません。
「判断力のない人を守ってあげている」という意見もあるでしょう。しかし、その人は守ってほしいと希望しているでしょうか?
失敗のない、無難な道だけを歩きたくてアドバイスを求めているのでしょうか?
自分自身が何かに挑戦しようとしているときに、無難なアドバイスが欲しいと思うでしょうか?
最高のアドバイスって?
相手の幸せを思っていたはずが、いつの間にか自分の幸せに基準が置き換わってしまう。「自分ならこうする」は、あくまでも自分ならの話。相手の希望を最大限に生かしながら、気付いていないプラスαの提案こそが最高のアドバイスなのではと私は思います。
気付いていること、気付いていないこと、知らないこと、未経験なこと、それらを包括してアドバイスできるか。
そして相手がどんな決断をしても応援してあげられるかどうか。
特に避けたいのは、思い込みの押し付け。自分が経験したことも、チャレンジしたこともないことだと余計にそうなりがち。その人にとって最善の方法があるかもしれないのに、自己満足のアドバイスをしてしまわないよう気を付けたいですね。
2017年11月23日(木・祝) 全国ロードショー
配給:20世紀フォックス
(C) 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
文/永井勇成