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「好きなことだけで生きていく」と本当に幸せになる?

2018年6月29日

あなたには寝る間も惜しんで取り組めるような「好きなこと」がありますか

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 誰もが一度は何かに夢中になった経験があるはず。でも大人の階段を上るにつれて、いつの間にか忘れてしまったり、興味を失ったり、自分から捨ててしまったことってありませんか?

実は誰もその存在を知らない「ブリグズビー・ベア」 (C) 2017 Sony Pictures Classics. All Rights Reserved.

 映画カタリストのゆうせいです。僕はもちろん映画が大好きなんですが、皆さんは何が好きですか?

 寝食を忘れるほど何かに夢中になったことがある人も多いことでしょう。しかし、昔はあったそんな情熱をいつの間にか忘れてしまったり、興味を失ったり、毎日が忙しくて、自分から捨ててしまった……なんてことはないでしょうか。

 本日紹介する「ブリグズビー・ベア」は、好きなものをずっと好きで居続けることがいかにすてきで、大切であるかを教えてくれる作品です。いま一度、自分の好きなもの、好きだったことを見つめ直す機会になると思いますよ。

【ストーリー】
ジェームスは、外気から遮断された小さなシェルターで、両親と3人で暮らす25歳の青年。ドームの中から砂漠と化した地上を眺めるだけで、地下の生活が彼のすべてだった。子どもの頃から毎週ポストに届く教育ビデオ「ブリグズビー・ベア」を見て育った彼は、今は「ブリグズビー・ベア」の番組研究にいそしむ毎日を送っていた。平和な日々がずっと続くのだと思っていたある日、警察がジェームスを連れ去り、両親は逮捕されてしまう。両親だと思っていた二人は、25年前にジェームスを誘拐し、隔離して育てていたのだった。「ブリグズビー・ベア」をジェームスの教育のためだけに作っていた二人は逮捕されてしまったため、今後新作ビデオが届かないことに落胆する彼だったが、妹のオーブリー、映画好きのスペンサーたちの協力を得て、自身で映画版「ブリグズビー・ベア」を撮り、その手でシリーズを完結させることを決意する。変わった環境で育ったジェームスの変人ぶりを受け入れてくれる仲間との出会いをきっかけに、次第に周囲はジェームスの純真さと素直さ、ものづくりに対する情熱に引かれていく……。

「好き」な気持ちだけが原動力だっていい

シェルターから出ると病気になると信じているジェームス… (C) 2017 Sony Pictures Classics. All Rights Reserved.

 本作の主人公・ジェームスは、教育ビデオの「ブリグズビー・ベア」に夢中。ジェームスにとっての唯一のエンタメと呼べるものなので、仕方ないといえば仕方ないのですが、とにかくブリグズビー・ベアのない生活は考えられないのです。

 しかし、そのかけがえのない「ブリグズビー・ベア」を作っていた両親(それも後から知る)が、実は自分を誘拐した犯人であることが判明し、何もかもを一気に奪われてしまうことに。

 何もかもを捨ててしまいたいと自暴自棄になり、すべてに疑いを持つジェームス。しかし、周囲からは誘拐事件の被害者として同情されますが、「ブリグズビー・ベア」への愛は何一つ変わらないところが本作の1番の見どころと言えるでしょう。

 愛と憎悪は表裏一体などといわれ、愛情が裏返ると憎悪が膨れ上がるのはよく聞く話ですし、私自身も経験があります。好きな映画の続編が、ファンを裏切るような仕上がりになっていたとき、「よくも今までだましたなぁ!!!」と言いたいほど、作品に対して怒りが湧くもの。

 しかしジェームスは違う。「作り手」と「プロダクト(製品)」を分けて考えることができる。

 愛する作品を作っていたのは憎むべき相手、なのですが、作品には罪はないと言い切るかのように、別次元で処理するジェームスから多くを学ぶことができます。

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Profile
永井 勇成
永井 勇成(ゆうせい)
映画紹介を得意としているライター。「日経ウーマンオンライン」「シネマズ by 松竹」で映画コラムの他、複数のメディアで執筆中。企画・編集・執筆・モデルを提供するカンパニオの代表で、ぱくたそではフリー素材モデルとして不倫素材や、記者風素材を提供している。
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