男子の子どもっぽい行動から見える楽しさへの近道
女性から見ると、男性の行動には子どもっぽく理解できないこともあると思います。しかし、その行動には「こっちのほうが楽しい」が含まれています。
例えば、女性向けのフードイベントなのに「メガ盛りが必要だ」と譲らない男上司がいたとします。この人は一体何を言っているんだと思うかもしれませんが、本人はそれがあるから盛り上がると思っているのです。「楽しさも忘れないようにしよう」が先に来てしまい、おバカな発言をしてしまうことを許してあげてください。
楽しさが先行し、つい口走ってしまうのです。それによってこれまで何度も失敗しているにもかかわらず、楽しい想像のほうが勝ってしまう悲しさ……。その悲しさも、本作を見ることで、男ってホントにおバカだなと思わずに、かわいげとして見ることができるようになるかもしれません。
ここで大事なのは、楽しめる環境をつくることと、ただ単に目立つこととは別だということです。誰かを言い負かしたり、押さえつけたりすることで、自分の欲は満たされるかもしれませんが、その場が楽しくなっているかといえば、そうではありません。
楽しくなっていないのなら、その行動の報いが後からやって来る可能性は高く、言ってみれば失敗です。
この違いを理解しているかどうかで全然違ってくるのですが、この辺りは主人公以上の存在感を放つフィン(グレン・パウエル)が素晴らしく、まるで人生2回目かのようなスマートな立ち回りを見せてくれますので、女子も男子も必見です。
最後に、作中の何気ないシーンのセリフでお別れしたいと思います。
「今日は人生最高の日だ。明日はもっとよくなるけどな。」
まさか、野球と女の子にしか興味のない男たちから感銘を受けるとは思いませんでした。今日を楽しく、そして明日はもっと楽しくしていきましょう。
それではまた。ご存じ、ゆうせいでした。
5/3(水)セル&レンタルリリース(レンタルはTSUTAYA先行)
※レンタルはDVDのみ
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発売元:カルチュア・パブリッシャーズ セル販売元:ポニーキャニオン
文/永井勇成