投資をすべきかは性格で決まる?

 まず、(1)年齢・投資期間について。一般的に、年齢が若い方がより投資にかけられる期間が長くなります。万一損失が出ても、再び値段が上がって回復するのを待つことができるので、若いうちはリスク許容度が高めになる傾向があります。

 次に、(2)収入・貯蓄について。投資に充てるお金は、余裕資金であるのが原則です。収入や貯蓄が多い方が家計にゆとりがある分、投資に充てられる金額が大きくなり、リスク許容度も高くなります。

 (3)投資の経験や知識についても、豊富であるほど値動きに対応しやすくなりますから、リスク許容度が高くなります。

 特に大きなポイントになるのが(4)性格や考え方です。値動きのある商品にも積極的に投資したいと考えるならリスク許容度は高くなりますし、元本割れしたくないと考えるなら、リスク許容度は低くなります。

 全国銀行協会が出しているもっと詳しい「リスク許容度」のチェックリストを、記事の最後でご紹介します。

 繰り返しになりますが、投資は余裕資金で行うのが原則です。いくらアクティブな性格だったり、ちょっとしたことでは動じない肝の持ち主だったりしても、生活に支障が出るほど投資にお金を回してはいけません。ですが一方で、どんなに貯蓄があっても、株価が気になって夜も眠れないほどになってしまうようなら、投資にはあまり向いていません。

 女性の場合、ここはとても大きなポイントになるようです。私のところにご相談に来る人の中でも、30代の働く女性で、年収1000万円、貯蓄3000万円ありながら、「絶対に損したくない」といって投資をしない人がいます。客観的には多少の投資をしても差し支えないと思うのですが、彼女にとっては、投資でお金を増やすことへの期待よりも、減るかもしれない恐怖のほうがずっと大きいのです。それなら、無理に投資をして毎日びくびくしながら暮らすよりは、金利が低くても預金だけで管理する方が幸せでしょう(*)。

 「投資をすべきかどうか?」の答えは、自分の性格によるところが大きいのです。

*長期間での運用などでインフレが起きた場合には、預金金利がインフレ率を下回ると、お金の実質的な価値が目減りするリスクがあります。