落とし穴2・学生時代の意外な盲点

 もう一つ見落としがちなのが、奨学金の返済です。学生時代に奨学金を借りて、社会人になってから返済している人は、その返済が滞ると信用情報に登録されます。

 日本で利用者が最も多い奨学金制度を運営する日本学生支援機構の場合、奨学金の返済を始めてから6カ月を経過した時点で、延滞が3カ月以上になると信用情報機関に個人情報が登録されます。登録される内容は氏名、住所、生年月日、電話番号、勤務先のほか、貸与額、最終返還期日、延滞の状況などです。

 奨学金を延滞している場合でも、一度信用情報に登録されると、ほかの支払情報と同様に返済中はずっと登録され続け、完済してもその後5年間は残ります。つまり、その間はクレジットカードを作りにくい、住宅ローンを組みにくいなどの支障が出る恐れがあるわけです。

 私たちにとって身近なクレジットカードや奨学金ですが、一歩間違うと後の生活に響いてしまうこともあります。使いすぎないように、利用するときには利用額を常に確認しながら、期日までに支払うのを原則としておきましょう。

文/加藤梨里、イラスト/梶塚美帆

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