実は毎年アップしていた保険料率

 厚生年金保険料は、毎月の給与だけでなくボーナスからも天引きされます。保険料は賞与の額に料率をかけて計算されますが、こちらの料率も18.182%(一般被保険者)にアップします。夏と冬のボーナス額が同じなら、次の冬のボーナス時には、今年の夏のボーナス時よりも保険料が増えることになります。ボーナスの金額が毎月の給与よりも高い人は、こちらの負担増も覚悟しておきましょう。

 実は、厚生年金の保険料率は毎年アップしています。これは2004年の法律改正で保険料水準固定方式というものが導入されたためで、毎年0.354%ずつ引き上げられてきました。来年9月には18.3%へとアップする予定です。その後の料率は固定される予定ですが、これまでもじわりじわりと保険料の負担は大きくなってきていたのです。

 にもかかわらず、自分の厚生年金保険料がいくらなのかわからないという人は少なくありません。お勤めの人は厚生年金はじめ社会保険料や税金を勤務先が計算して、給与から天引きしてくれるので、自分で意識する機会があまりないためです。天引き額は給与明細に記載されているのですが、その見方もよくわからないという人もいます。厚生年金保険料アップのこのタイミングに、ぜひ一度給与明細の見方も確認しておきましょう。