『美少女戦士セーラームーン』を観て育った子どもたちも、もうアラサー世代。『セーラームーン』は社会現象になっただけでなく、現在のアラサー女子の仕事観や恋愛観に大きな影響を与えています。そんなセーラームーン世代について、『セーラームーン世代の社会論』の著者である稲田豊史さんが、作品を紐解きながら鋭く分析していきます。

社会現象にもなったセーラームーンの影響力とは?

 「女子だけのチームで敵を倒す」「強さと女の子らしさの両立が描かれている」「主人公以外のキャラも魅力的で脇役感がない」。90年代初頭、『美少女戦士セーラームーン』は、あらゆる面で斬新でした。

 幼い頃に好きだったアニメやコミックは、大人になっていくうえでの価値観形成に、多大な影響を与えます。ということは、『セーラームーン』を見て育った女性たちは、ある共通の特徴を持っているに違いない――。そんな仮説をもとに、私は昨年『セーラームーン世代の社会論』という本を書きました。

 同書では、4歳から10歳くらいで『セーラームーン』に触れていた世代を「セーラームーン世代」と名付け、その世代的特徴をまとめました。生まれ年は概ね1982年から93年、2016年現在では29歳を中心にプラスマイナス5歳程度。いわゆる“アラサー”と呼ばれる女性たちです。

 この連載では、セーラームーン世代であるアラサー女性たちを、じっくり分析していこうと思います。

「どのセーラー戦士が好きだった?」タイプ診断

 セーラームーン世代が「どのセーラー戦士を好きか」は、「女性として誰をロールモデルに設定しているか」とほとんど同義。良くも悪くも、自分のパーソナリティと志向性が象徴されています。

 ここでは、周囲のセーラームーン世代を観察・ヒアリングして導き出した、初期メンバー5人による「タイプ診断」をお届けしましょう。