青山 さらに赤木さんにアドバイスしたいのは、書くときの姿勢ですね。

赤木 え? ……姿勢については、あまり意識したことがありませんでした。

青山 お気づきではないかもしれませんが、実はかなり猫背になっています。姿勢を正せば体への負担を減らすことができますし、手指を動かしやすくなると思いますよ。

赤木 確かに、長時間にわたって手書きをしていると、体が疲れることがあるんですよね。

青山 前屈みになりすぎないように背筋を伸ばして、肩の力を抜いてみてください。机とお腹の間には、コブシ一つ分くらいスペースを空けるといいですね。机の上で「ハの字」になるように手を置くと、余計な力が入りにくいですよ。

赤木 (実際に書いてみて)

 この姿勢をキープすると、ペン先の動きがスムーズですし体もラクです!

青山 そうですよね。書くときの姿勢が整えば、手指もリラックスしてペン先の動きに広がりがでるし、手元の文字も見えやすい。しかも、体へのストレスが減るので集中して書き続けることができるんですよ。

赤木 これからは書くときの姿勢にも注意してみます。

青山 いいですね。ただ、文字の形や文字列のバランスと同じく、書くときの姿勢についても、必ずしも“お手本”通りでなければならないわけではありません。書くときの環境や体の使い方にも、人それぞれ個性がありますから。こうしたコツを参考にして、赤木さんにとっての“書きやすい姿勢”を見つけていただければいいんですよ。

赤木 教えていただいたコツを踏まえて、自分自身が納得できる文字を書けるように練習していきたいと思います。

青山 がんばってくださいね。

文/西門和美 写真/稲垣純也

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