具体的にどんな工夫をしているのか、コメントを見てみました。

<通信費>

・メガキャリアから格安スマホに変え、インターネットと同じ会社を選んで割引を受けている(36歳、製造、一般事務/貯蓄800万円)
・格安スマホを使用している(32歳、製造、技術職/貯蓄2100万円)
・プランを見直し、利用料金のシミュレーションをしている(31歳、医療福祉関連、専門職/貯蓄1500万円)

<新聞・図書代>

・読みたい本は図書館を利用したり、友達に借りる。ブックオフも利用(42歳、学術研究・技術サービス、研究開発/貯蓄3000万円)
・図書館を利用し、読んでみて手元に置きたいと思ったものは購入する(41歳、運輸、経理/貯蓄1650万円)

<趣味・レジャー費>

・カルチャーセンターなど相対的に安そうな所を探す(32歳、情報通信・IT、総務など/貯蓄1800万円)

<家賃>

・ネット銀行からの振り込みで手数料を無料にしています(37歳、医療福祉関連、専門職/貯蓄1740万円)

<食費>

・週末に作り置きをする。スーパーへは週1回以上行かない(42歳、学術研究・技術サービス、研究開発/貯蓄3000万円)

<被服費>

・必要なものしか買いません。バーゲンもスルーです(37歳、医療福祉関連、専門職/貯蓄1740万円)

<保険料>

・保険の見直しをして掛け金を3分の1にした(41歳、教育・学習支援、専門職/貯蓄1300万円)
・年払いにして手数料を抑えている(31歳、医療福祉関連、専門職/貯蓄1500万円)

<スキルアップ費>

・市民が利用できる大学図書館で勉強しています。毎回カフェに行くより安上がりです(37歳、医療福祉関連、専門職/貯蓄1740万円)

貯蓄する目的の有無は、貯蓄額と関係する? しない?

 最後に、何のために貯蓄しているのかを尋ねました。

 1000万円未満・以上ともに、「老後資金にあてるため」「病気や失業など、いざというときに備えるため」という回答の割合が高くなっています。特徴的なのは、1000万円未満のグループは「趣味や旅行費用にあてるため」「結婚資金にあてるため」など明確な目的を持っている割合が高い一方で、1000万円以上貯めている人の5割以上は「使い道は明確に決めていないが、とりあえず貯めている」ということ。目的がなくても、きちんと意識すれば貯蓄できることが明らかになりました。

 次回は1000万円貯めた人の行動パターンや幸福度などに迫ります。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA