貯蓄1000万円以上の人は「財形貯蓄」「社内預金」を活用

 先ほどの質問では、「先取り」貯蓄をしている人が最も多いということが分かりました。では、先取貯蓄はどのような方法で実践しているのでしょうか。

 結果には大きな違いがありました。1000万円未満のグループは「銀行の自動積立定期預金」(55.3%)が最も多く、「投資信託や株の積み立て」(31.9%)、「個人型確定拠出年金」(29.8%)と続きました。一方、1000円以上のグループでは「財形貯蓄」(50.0%)がトップ。次いで「投資信託や株の積み立て」(42.3%)、「給料が入ったら、手動で貯蓄用口座へ入金」(38.5%)となりました。

 つまり、1000万円以上貯めている人は「財形貯蓄」と「社内預金」をしっかり利用していることが分かります。会社員の割合を見てみると、1000万円未満グループが61.4%、1000万円以上グループが61.0%でほぼ同じ。制度を活用するかどうかの意識と行動で差がついていると思われます。

貯蓄1000万円以上の4割弱「エクセルや家計簿ソフトで支出を記録」

 家計簿はつけているかどうかを聞いたところ、「はい」と答えた人の割合は1000万円未満のグループで54.2%、1000万円以上グループでは63.4%でした。やはり1000万円以上貯めている人のほうが、しっかりお金を管理しているようです。

 では、どのように家計簿を付けているのでしょうか。

 2つのグループを比べてみると、1000万円以上の人の4割弱は「エクセルや家計簿ソフトで支出を記録」しており、1000万円未満グループに比べて、スマホアプリやカード明細を活用している人が少ないことが分かりました。

貯蓄のために工夫しているのは「食費」「通信費」

 貯蓄をするために、日々の支出でどんな費目を工夫しているのかも聞きました。

 貯蓄1000万円未満・以上グループのどちらも、トップ2は「食費」「通信費」。食費に関しては「自炊する」「ランチを弁当にする」という声が多く見られました。

 貯蓄1000万円以上のグループが1000万円未満のグループより10ポイント以上高かった項目は、「通信費」(1000万円以上43.9%・未満33.7%)、「新聞・図書代」(1000万円以上34.1%・未満18.1%)、「趣味・レジャー費」(1000万円以上19.5%・未満6.0%)の3つです。