ドラミ女子=「逃げ恥」のみくり その理由とは

 一度、ドラえもんとのび太のケンカが絶えないからと、のび太のお世話係をドラミに交代する話が出たことがありました。が、のび太は断固として拒否しました。

 このエピソードで思い出されるのが、2016年に大ヒットしたドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で新垣結衣さんが演じたヒロイン・森山みくりです。彼女は大学院卒の高学歴ながら正社員として就職することはかなわず、しかも第1話でいきなり派遣切りに遭ってしまいます。

 勉強が得意で論理的思考力があり、気配りもでき、与えられた職務を効率的に、かつ高い精度で遂行する能力もある、みくり。しかし、それが会社という組織では生かされませんでした。心当たりがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。あなたはきっと、ドラミ女子です。

 「逃げ恥」には、どんなに実績があっても職場で地位を獲得しにくい高スペック女子、いわゆる「ドラミ女子」の悲運が象徴されています。いくら正論を言っても、いくら頭がよくても、職務遂行能力が高くても、旧態依然とした職場では煙たがられることもある――。

 もう一つ、特筆すべき点があります。