リアルに語る女と、何を言ってるのか分からない男
この本音座談会には、個人的に驚愕(きょうがく)したくだりがありました。それは過去の恋人に関する質問で、なぜ結婚に至らなかったのかという理由について、男女それぞれ印象的な回答がありました。
例えば、過去に2度、元カレとの結婚を考えたという女性Bさんは、その経験をこのように振り返っています。
男性座談会でも、男のほうのBさんが過去の恋愛について語るシーンがありました。それはこのようなくだりです。
男性Bさん 20代後半の時に、いましたよ。でも付き合ってる時にフラれたので、結婚することはなかったですね。
――なぜその女性とは結婚したいと思ったんですか?
Bさん 好きだったからです。それ以外の理由は、あんまりないですね。僕が結婚するとしたら、相手のことが好きか、子どもができたか、どっちかだと思います。
……すごくないですか? 恋人のことは好き。でも仕事も同じくらい好き。そして相手もそのことを理解している。自分たちにはどうにもならない現実に巻き込まれ、いろんな好きがぶつかってしまった結果、別れるという苦渋の決断をした──。女性Bさんの語るエピソードにはものすごい情報量が詰め込まれており、当時の複雑な心境がリアルに伝わってきます。
一方の男性Bさんの話からは、さっぱりイメージが湧きません。なぜフラれたのか、その背景は全く語られていないし、結婚を考えるほど「好きだった」と言うわりに、相手がどんな人で、そんな彼女のことをどのように好きだったのかも全く伝わってきません。「えっ、それだけ!?」と感じた人は私だけではないはずです。
この圧倒的な違いは、一体なんなのでしょうか……?