日経ウーマンオンラインの人気連載「お見合いおじさんは見た!」「38歳からの、大人の恋愛論」を手掛けたライター・大宮冬洋さんの恋愛ルポ。キャリア女性にスポットを当て、仕事と恋愛について書き綴ります。今回は、40歳の化粧品メーカー勤務の女性を取り上げます。

 こんにちは。ライターの大宮です。「アラフォー」という言葉が生まれたとき、僕はまだ30代前半でした。「40歳にもなって愛だの恋だの言っているのはみっともないな。完全に中年だろ」と思っていたのです。あのときの自分をゲンコツでお仕置きしたい。大人だって恋をするし、むしろ恋するべきだ、とアラフォーになった今だからこそ分かります。

 好きな人がいると生活に張り合いが出ますよね。ちょっと嫌なことがあっても乗り越えられるし、いろんな人に優しくなれる気がします。既婚者の場合は、恋する相手が配偶者だと最高だけど、そうでないときでも胸の中で恋を育めばいいと思うのです。

 気になるのは、大っぴらに恋愛できるはずの独身者のほうが元気がなかったりすること。一緒に飲んでいると、「5年以上恋人がいません。誰かを好きになる気持ちを忘れてしまいそうです」などと打ち明け話をしてくれる人もいます。

 化粧品メーカー勤務の関根直子さん(仮名、40歳)もその一人。ただし、直子さんは生活全般に「元気がない」わけではありません。30歳を超えてからはプライベートでも仕事でも様々な変化があり、精いっぱい頑張ってきました。恋愛をしている余裕が少なかったといったほうが正確かもしれません。30代・40代の読者の方にも、直子さんと同じような状況の働く女性はいるはずです。しばらく恋愛の話題を離れますが、直子さんの話を聞いてください。